国鉄の理念を一番継承したJR東海!国鉄分割民営化の絵に描いた餅を実現した会社!

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JR東海はネオ国鉄!国鉄分割民営化の絵に描いた餅を実現した会社!

1987年4月1日、国鉄分割民営化によりJR各社が誕生しました。

この際に旅客会社としてJR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、JR北海道が誕生しました。

では国鉄分割民営化から35年以上経った今、一番国鉄らしさが残っている会社はどこでしょうか?

そもそも国鉄らしさとは

そもそも国鉄らしさとはいったい何でしょう。

もっとも国鉄的風情や理念を残していることになりますが、国鉄分割民営化から35年が経った今設備の老朽化で続々と置き換えや建て替えを行っています。

このため国鉄分割民営化から10年程度の際には、より国鉄の車両を国鉄型のまま残している会社が一番国鉄らしかったでしょう。ただ、それらの多くが置き換えられている今、国鉄らしさというのは風情というより理念の方が重要度が増しています。

もっとも国鉄分割民営化で誕生した旅客6社のうちJR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州の4社は完全民営化しており、法人上は他社大手私鉄と同じくみなされます。もっとも株式会社のため利益追求や損失抑制にいそしんでいる会社も少なくありません。

そんな完全民営化した後でも国鉄の理念を最も貫いている会社は、JR東海だと思うのです




国鉄書体を未だに広く使っているJR東海

まずJR東海は、駅名標に国鉄書体を未だに使用しています。

もっとも復刻やキャンペーンなどで一部駅に国鉄書体の駅名標を用意している各社もありますが、JR東海では駅名標の標準仕様が国鉄書体のため、新駅も含め全駅に国鉄書体の駅名標を設置しています。

これは国鉄から切り替わる際に既存の駅名標にオレンジの線だけを付せばすぐに更新できることもありましたが、初代社長の須田寛氏の理念で国鉄を新会社に継承させたかったという意図もあります。

車種統一・車内環境の標準化

JR東海では車両を標準化、座席配置も統一しています。

ざっくりいって、JR東海の車両は白色青帯の新幹線と白色オレンジ帯の在来線車両の大きく分けて2つしかありません。というか、国鉄から継承した際には在来線車両は113系が主でほかに103系や117系、119系などもいましたし、それぞれ異なる帯色や塗装をしていたのですが、JR東海継承後にみんなまとめてオレンジ帯に配色変更させられています。

東海道新幹線を走行する車両は、JR東海が新造した100系新幹線以降座席間隔は普通車で1,040mm、2人掛け&3人掛け、1号車は13列、中間車トイレなし車両は20列、16号車は15列に統一しています。

かえって規格に合っていないJR西日本500系新幹線を追い出したほど。

もっともJR東海は国鉄型特急車両は1998年までに引退していますし、普通列車用国鉄気動車も2016年にキハ40系列気動車を全廃車、2022年には全ての国鉄型車両が引退しました。

もはやキハ25系に至っては遠くから見るとキハ40系列に見えるほど、国鉄らしさを残していることを考えると、事実上国鉄型車両を国鉄型車両で置き換えたようなものなのです

なお先述した駅名標もJR東日本では支社・線区ごとにバラつきがありますが、JR東海では駅名標の体裁も全社で標準化し、新幹線版と在来線版の合計2種類のみ用意しています。




労働組合とも比較的関係良好で速達化を図れた

そもそも国鉄分割民営化の最大の目的は労働組合である国労の勢力除去および分割による弱体化です。

これは1960年代から国労を中心に合理化反対に伴う事実上のストライキを多く行っていたことによりますが、これにより国鉄の基幹路線東海道新幹線の所要時間短縮は1965年11月1日ダイヤ改正から1985年3月13日まで20年に渡りストップし、技術革新が大きく遅れました。この間にフランス高速列車TGVに最高速度1位の座を奪われます。

今でこそ東海道新幹線東京〜新大阪間を最短2時間21分で結んでいますが、JR東海発足当初は2時間56分かかっていました。しかも今より停車駅を1つ少なくして。

このほかの各種状況も含め、国鉄では労組は技術革新の大きな障害となっていたことから労組解体を大きな目的として国鉄分割民営化を図ります。

そして1987年、国鉄分割民営化によりJR東海が誕生します。この際、東海道新幹線には1986年に投入したばかりの100系新幹線を目玉として、利用が少しずつ伸びていきました。

もっとも東京〜新大阪間は2時間56分では航空機との競合に不十分なため、2時間30分運転を目的として高速化を図ることとなりました。が、高速化により所要時間が短縮すれば、運用が削減し運転士や車掌を削らざるを得ません。

そこでJR東海では利用が伸びていることに着目し、高速化したら航空機から利用が奪えるので運転日や運転本数が増え、結果的に人員を減らす必要がないと労組に示したのです。

これにより東海道新幹線「のぞみ」の運転日や運転本数が増やし、結果的に1987年当時は当時最速達の「ひかり」は最大毎時7本までしか運転できなかったところ、2020年には最速達の「のぞみ」が最大毎時12本も運転できるようになったのです。

このように労組と良好な関係を作ることで、東海道新幹線の高速化を図り、さらなる増益につなげることができたのです。

高速化と鉄道復権という意味でも、JR東海は国鉄分割民営化における理想郷をみごとに体現した会社と言えるでしょう




運賃値上げなしでのサービス品質向上実施へ

JR東海は1987年に会社設立以降、35年以上にわたり運賃値上げを行っていません。

JR東海の前身の国鉄は、1960年代から1~2年に一度、1980年代はたいてい4月20日に運賃や料金の値上げを行っていました。これは東海道新幹線の開業した1964年以降毎年赤字で、累積赤字解消のためにどんどん運賃や料金を引き上げて赤字を解消しようとしたためです。この運賃値上げは国鉄が分割民営化する1987年の7か月前、1986年9月1日まで行っていました。

その後1987年4月1日にJR東海が発足しますが、運賃の値上げは行っていません。むしろぷらっとこだまなどの割引企画乗車券を発売しているほどです。

しかも2020年以降に利用客が落ち込んだ際も、東海道新幹線の旺盛な需要もあって、JR旅客各社の中で唯一値上げを検討していません。つまりJR東海は会社設立から35年どころか40年、50年が経っても運賃を現状のまま維持する可能性すらあるのです

そして運賃を維持をしたまま、サービスも極力維持しています。先述したように東海道新幹線の運転本数は大きく増え所要時間も短縮しているほか、在来線も基本的に減便を行っていません。

またみどりの窓口に相当するJR全線きっぷうりばの営業時間は長いままですし、武豊線を中心に多少縮小しているとはいえまだかなりの数が残っています(少なくとも国鉄時代よりは未だに多い)。

そう考えると運賃を維持したままサービスを維持し続けられている点では、国鉄をも上回っていると言えるでしょう


結び

結論、JR東海はカネのある国鉄なだけではありません。国鉄の理念を一番引き継いだ旅客会社と言えるでしょう。

ゆえにJR東海は国鉄の理想形態、つまりネオ国鉄と言えるのです。

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