逆方向でも混む! 東京近郊での通勤ラッシュと逆方向での混雑区間7選

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東京近郊での通勤ラッシュと逆方向での混雑区間7選

通勤ラッシュは、平日朝に出社時刻や登校時刻が重なるために都市圏の中心に向かう列車が乗客であふれかえり混雑する現象をいいます。

このため、平日朝は東京・名古屋・大阪の三大都市圏を中心に東京・名古屋・大阪に向かう利用が大変混雑します。

逆に東京・名古屋・大阪から離れる電車では基本的に昼間よりも空いていて座れることも多いです。これは朝オフピークに折り返した電車が昼間より多い運転本数で運行しているためです。

ただ、東京都市圏には東京から離れる方向なのに平日朝に混雑する区間が複数存在します。今回はこれについて区間ごとに回避方法を合わせて見ていきましょう。

JR東海道線 東京→横浜→藤沢

まずはJR東海道線。東京→横浜→藤沢間で混みやすくなっています。

宇都宮線や高崎線が東海道線と直通するようになり東京都区内の品川までは混みやすくなりましたが、それより先の川崎・横浜・藤沢にも事業所を置く会社が多いため藤沢までかなり混みやすくなっています。

これらの混雑を回避するためには、川崎への利用は京浜東北線、横浜・戸塚・大船への利用は横須賀線を利用することで空いている電車で向かうことは可能です。




東急田園都市線 渋谷→二子玉川

次に東急田園都市線。渋谷・地下鉄半蔵門線方面は2020年まで押し屋がいて積み残しが出るほどの大混雑でしたが、逆方向の渋谷→二子玉川でも混みやすくなっています。

これは二子玉川まで東京都23区内で事業所や高校、大学が多いためです。渋谷を出る時が一番混みますが、池尻大橋、三軒茶屋と過ぎていくにつれ各駅ごとに大量の下車があるのが田園都市線の逆方向の特徴です。3駅目の駒沢大学を過ぎるとかなり空き、二子玉川到着後には空気輸送と化します。

なおこの混雑分散のために平日朝の中央林間方面急行を準急に格下げして混雑を分散しています。




東京メトロ東西線 大手町→東陽町

次に東京メトロ東西線。西船橋→大手町は2020年まで積み残しが出るほどの大混雑ですが、逆方向でも混みます。

主に混雑するのは大手町→東陽町間で、門前仲町・木場・東陽町に出社するサラリーマンで混み合います。特に東陽町に本社を置く大企業が多く、東陽町駅はサラリーマンでごったがえします。東陽町を過ぎると空席が多くを占めるほどガラガラになりますが、東陽町まではほかの路線の通勤ラッシュ並み、混雑率150%程度の大混雑区間となっています。

なお、平日朝は東陽町駅エスカレーターでの歩行は事実上禁止となっています。上司を抜かしてしまう可能性があるため、社内訓示で禁止としているようです。




JR東日本埼京線 新宿→赤羽

次にJR東日本埼京線。新宿・渋谷方面も混みあいますが、逆方向でも新宿→赤羽間、特に池袋→板橋・十条間で混みあいます。

これは板橋や十条、赤羽に大学が多いためで、学生で混雑します。

もっとも電車が時刻通りくれば混雑率100%程度、つまりつり革や手すりも含めた定員乗車になるのですが、埼京線は遅延が多く赤羽・大宮方面では相鉄JR直通線系統の遅れや折り返し列車の遅れにより列車の走順が変わることがしばしばあります。これにより1本電車が飛ぶことがザラですので、1本なくなった暁には後続の電車で混雑率150%を平気でたたき出します。

埼京線の一番恐ろしいのは、列車が時刻通りに来ずに混雑が増すことです。

回避策として、赤羽に行くには長い15両編成の湘南新宿ラインの利用を強く勧めるほか、都営三田線で代替できるなら都営三田線利用の方がいいでしょう。なお渋谷から乗車するとりんかい線新木場始発の列車ではまず座れます。




小田急線 下北沢→町田

次に小田急小田原線。代々木上原~登戸間複線化により新宿方面は比較的空くようになりましたが、逆方向は車両を確保できないため引き続き混雑しています。

新宿から町田方面は昼間は快速急行が10分間隔で来ますし、途中駅への補完列車として急行唐木田行きや地下鉄千代田線からの急行向ヶ丘遊園行きなどを運転しています。ただ平日朝の町田方面の列車はほぼ急行と各駅停車しかなく、急行も10分間隔でしか来ません。

これにより成城学園前など快速急行通過駅へ利用する旅客も平日朝は町田へ向かう急行列車に乗車することから、昼間の快速急行以上に車内が混雑します。

しかも2018年3月17日小田急電鉄ダイヤ改正で平日朝のすべての急行が経堂に停車するようになります。これにより経堂利用者や経堂から急行通過駅へ向かう準急利用者も新宿から町田方面の急行に乗るようになり、さらに混雑するようになりました。

救済措置としては、平日朝の町田方面急行の後続には地下鉄千代田線からの準急向ヶ丘遊園行きを運転していることが多く、この列車はかなり空いています。特に経堂・千歳船橋・祖師ヶ谷大蔵・成城学園前・狛江への利用は代々木上原や下北沢で後続の準急を待って利用しましょう。




京急線 品川→平和島

次に京急電鉄。品川→平和島間で混みやすくなっています。

もっとも東京都23区内なので通勤に使われるというのもありますが、それに加え羽田空港利用者も合わせて乗るため2つの要因で混むのが特徴です。

このため、青物横丁・平和島に停車する特急やエアポート急行の羽田空港行きに混雑が集中します。

もっとも普通浦賀行きにのっても青物横丁先着、平和島までもそこまで所要時間が変わらないのですが、JRから乗り換える際特急やエアポート急行羽田空港行きは乗り換え改札正面の1番線から発車するのに対し、平日朝に限り普通浦賀行きはエスカレーターを渡った3番線から出発するため移動距離が長くなります。このため普通列車を敬遠して特急・エアポート急行に混雑が集中してしまうのです。

回避策として、京急蒲田以遠へは青物横丁・平和島に停車しない快特に乗ること、青物横丁や平和島へは面倒でも3番線の普通浦賀行きを利用すると空いている電車で移動することが可能です。

京急線 横浜→横須賀中央

最後も京急電鉄。東京都区内だけでなく神奈川県内でも混み合います。

京急は最長12両運転、平日朝の横浜・品川方面は快特と特急の交互運転、あわせて平均5分間隔で大量の旅客をさばいています。おかげさまで平日朝は横浜到着時には快特や特急より6両の普通の方が1両あたりでは混雑しているほどです。

ただ逆方向は8両編成の特急と6両編成の普通のみ、しかも特急は間隔が15分開くことがザラです。もっともこれだけでも昼間より運転本数が少ないわけですが、京急電鉄は事実上横須賀市への唯一のアクセス路線と化しているため、横須賀市への通勤利用には7時台・8時台に10~15分間隔でしか来ない京急の特急を使わざるを得ないのです。

おかげさまで横浜→横須賀中央間では横須賀市に向かう旅客で8両特急が大混雑、混雑率は150%にまで上がっています。もはや金沢文庫~横須賀中央間では横浜・品川方面よりも横須賀中央・三浦海岸方面の方が混んでいる始末。

もっとも普通浦賀行きは空いていますが所要時間がかかりすぎて使い物にならないし、平日朝は快特やエアポート急行の運転がないためほかの代替策もありません。横須賀市・三浦市以外在住で横須賀市に勤めたらこの満員電車に乗らざるを得ないのです。

これを受けて2019年10月26日京急電鉄ダイヤ改正にて横浜から横須賀中央に向かう朝の列車を増発していますが、それでも混雑は解消しきれていません。

横須賀市勤めになったら東京通勤並みの大混雑があなたを待っています。京急沿線であれば横浜市勤めのほうがまだマシです。横須賀市勤めになったらあきらめましょう。


結び

東京近郊では通勤ラッシュと逆方向でも混雑し、場合によっては通勤ラッシュ並みに混雑する区間もあります。

できるだけそ回避して快適に通勤・通学しましょう。

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