バス並みの運賃設定へ 北陸鉄道運賃改定(2019年10月1日予定)

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北陸鉄道は2019年5月29日、プレスリリースにて10月1日の消費税増税に合わせ運賃改定を行うと公表した( 鉄道線上限運賃の変更認可申請について )。今回はこれについて見ていく。

消費税増税転嫁と延伸区間運賃設定へ

今回の2019年10月1日北陸鉄道運賃改定では、1990年運賃改定以来約29年ぶりに消費税増税を除く本体価格の値上げが実施される。

運賃の値上げは実施されていなくても、ワンマン化や駅の無人化を行ったのはほかの鉄道事業者と同様であるが、北陸鉄道では2009年11月1日に石川線鶴来~加賀一ノ宮間を廃止までしている。それでも2014年4月1日運賃改定時には本体価格の値上げは行わなかった。

この運賃改定では平均13.1%の値上げを実施し、2億1100万円の増収を見込んでいる。

運賃改定後の変化は以下の通り(以下の表は横スクロール出来ます)。

北陸鉄道運賃改定前後比較
営業キロ
(km)
-2019/9/30 2019/10/1- 引上額 引上率
1~2 140 160 20 14.3%
3~4 220 250 30 13.6%
5~6 290 330 40 13.8%
7~8 350 400 50 14.3%
9~10 400 450 50 12.5%
11~12 450 500 50 11.1%
13~14 500 550 50 10.0%

単位:円

これを見る限り、1区~4区までは引上額が10円ずつ加算され、以遠は50円加算で統一されている。引上率は10.0%~14.3%で、比較的まとまっているように思う。

初乗りが140円から160円に値上げされる。JR西日本も2019年10月1日運賃改定で幹線初乗りが140円から150円に値上げする公算が高いことから、初乗り160円は妥当ではないだろうか。

ただ、8km400円は高いように感じる。広電バス(消費税10%増税後1km当たり38.9円、但し2kmまでは倍額)でさえ8km390円なので、バスとほぼ同額と言えよう。ちなみに北陸鉄道バスは消費税8%時点で1km当たり39.9円となっており、もし消費税10%への増税で1km当たり40.6円に値上げした場合でも、8km410円となり電車とバスで10円しか変わらなくなってしまうようだ。


結び

今回の2019年10月1日北陸鉄道運賃改定では、消費税増税による運賃改定と同時に本体価格を値上げすることとなった。

ただ、一部区間でバスとほぼ同額となってしまう区間があり、もはや電車の優位性が保てなくなってしまっている。

今後北陸鉄道が維持するにあたりどのような努力をするのか、見守ってゆきたい。

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