JTB時刻表 国内航空ダイヤ発行でJTB時刻表本誌から分離か! JTB時刻表99年目の航空機分離予測

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JTB時刻表 国内航空ダイヤ発行でJTB時刻表本誌から分離か! JTB時刻表99年目の航空機分離予測

JTBパブリッシングではJTB時刻表の別冊としてJTB時刻表国内航空ダイヤ・JTB時刻表国際航空ダイヤ・JTB時刻表国内・国際航空ダイヤを発行すると公表した。今回はこれについて見ていく。

JTB時刻表国内、航空ダイヤ別冊発行へ!

今回の2024年11月号より、JTB時刻表では航空ダイヤの別冊を発行するに至った。

今回発行するのはJTB時刻表国内航空ダイヤ(B5判30ページ605円)、JTB時刻表国際航空ダイヤ(B5判28ページ605円)、JTB時刻表国内・国際航空ダイヤ(B5判58ページ990円)の3種類となっている。国内・国際港航空ダイヤは2冊をそのまま合わせたものとなっている。いずれもAmazonペーパーバックでの発行・発売で、通販での発行となる。

またJTB時刻表本誌の国内航空ダイヤ総統は29ページ、国際航空ダイヤ総統は27ページであることを踏まえると、目次1ページにJTB時刻表に記載している内容をそのまま掲載した形となりそうだ。なおAmazonペーパーバックでに発行のためJTB時刻表と紙質は異なる。




JTB時刻表本誌から航空機時刻表除去も画策か!

ではなぜJTB時刻表を発行するJTBパブリッシングは航空ダイヤ時刻表を別冊として発行するに至ったのか。

新幹線を含む日本全国のJR各線の時刻表のみならず航空機時刻表も掲載しているJTB時刻表であるが、過去に2016年4月号より国際線航空時刻表の掲載を取りやめていたことがある。代替として年間契約が必要なJTB国際航空時刻表への案内をしていたが、あまりに不評だったため2017年4月号に国際線航空時刻表のJTB時刻表本誌への掲載が復活している。代わりに2017年4月号よりJTB協定旅館ホテル連盟加盟旅館・ホテル掲載を廃止している。

なぜ国際線航空時刻表の掲載を休止したのかというと、ページ数削減のためである。JTB時刻表は2023年6月号より税込1,375円に値上げしたとはいえ1,088ページもある本であるから1ページあたり1.263円という破格の安値で提供している。もちろん紙に印刷しているので印刷代がかかるほか、JTB時刻表は第三種郵便物に入る1kg以内かつネット通販で用いられるゆうパケットに対応するため2021年ごろより厚さ3cm以内となるように製造する必要があるため非常に薄いコピー用紙の3分の1、新聞紙の半分程度の薄さの特殊用紙を使用しているため1ページあたりの単価が高い。当たり前だが1ページ1円で印刷できるはずがなくJTB時刻表は刷れば刷るだけ赤字なのである

このため印刷代を少しでも抑えるためにページ数を抑えようとしているのだ

しかも別冊として用意しておけば代替手段はあるし、別冊が売れれば売り上げが別に立つので増収になる。

このため近い将来航空ダイヤのうち国際線に関しては掲載取りやめになる公算が高いし、国内線航空便時刻表も取りやめる可能性はある。

これによりJTB時刻表は航空機時刻表の掲載を取りやめることで28ページから58ページのページ数削減が見込めそうだ。




なぜ自前印刷所佐川印刷ではなくAmazonペーパーバックとしたのか

ではなぜ自前印刷所の佐川印刷ではなくAmazonペーパーバックとしているのか。

JTB時刻表の印刷所は合併や親会社変更などで社名が変わっているものの少なくとも1960年ごろから固定している。かつては電算プロセスやJTB印刷を名乗っていたこともあったが、2024年時点では佐川印刷を名乗っている。出版社と印刷会社の関係は大切で、いきなり外資系Amazonに依頼するなんて普通はもってのほかである。

ただAmazonペーパーバックとして印刷をAmazonに丸投げすれば注文に応じてAmazon側で必要数だけ印刷して発送する。売る分だけ刷ればよいのでで余計な在庫を抱える必要がなくなるし、売れ残りを心配する必要もない。

JTBパブリッシングでは2024年8月20日発行の千葉県版JTB時刻表でAmazonペーパーバックの運用を開始、今回それを使用して別冊航空時刻表を発行するに至ったのである。

Amazonペーパーバックの印刷代は1冊あたり206円+1ページあたりモノクロ2円であることから、もしAmazonペーパーバックで印刷した場合、30ページのJTB時刻表国内航空ダイヤの印刷代は266円で605円で売っても339円の利益が出るし、58ページのJTB時刻表国内・国際航空ダイヤの印刷代は322円で990円で売っても668円の利益が出る。JTB時刻表本誌が赤字であることを踏まえるとここで利益を出したいところなのだろう。

ただ、在庫を抱えなくてもいいという点では刷れば刷るだけ赤字のJTB時刻表本誌に適用すれば赤字を縮減できる。1,088ページ(うちカラー36ページ)をAmazonペーパーバックで印刷した場合、印刷代は2,254円となる。当たり前だが1,375円で売ったら赤字だが、在庫を抱えて売れずに全損となるよりはマシである。

実際ヨーロッパ鉄道時刻表は2021年頃よりAmazonペーパーバックで発売しているほか、価格も5,000円程度にまで値上げしている。またAmazonペーパーバックでは印刷コストの1.67倍以上の値段をつけないと発売ができない。

そうなると、今後JTB時刻表も100周年を過ぎたあたりでAmazonペーパーバックに転換、3,500円程度に値上げしてもおかしくないのではないだろうか。また用紙もコピー用紙と同等の斧になるはずなので、厚さ約8cmにまでふくらみそうだ。


結び

今回のJTB時刻表航空ダイヤ別冊の発売は、今後JTB時刻表からの航空ダイヤ掲載廃止の可能性があるほか、JTB時刻表本誌のAmazonペーパーバックへの転換による大幅値上げを図る可能性がある。

今後100周年を迎えるJTB時刻表でどのような発行体制を採っていくのか、見守ってゆきたい。

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JTB時刻表2024年11月号 1375

JTB時刻表 国内航空ダイヤ 605

JTB時刻表 国際航空ダイヤ 605

JTB時刻表 国内・国際航空ダイヤ 990

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JTB時刻表とは
JTB時刻表とは、1925年より日本で発売されている全国の鉄道の時刻表を掲載したJTBパブリッシング発行の月刊誌。前身となる国鉄監修 交通公社の時刻表についても扱う。概要JTB時刻表は、1925年より発売する現存する時刻表で最も古くに創刊し...

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