JTB時刻表とは

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JTB時刻表とは、1925年より日本で発売されている全国の鉄道の時刻表を掲載したJTBパブリッシング発行の月刊誌。前身となる国鉄監修 交通公社の時刻表についても扱う。

概要

JTB時刻表は、1925年より発売する現存する時刻表で最も古くに創刊した月刊誌である。JTBパブリッシング発行で、時刻情報編集部で編集・制作されている。1978年3月より付与されている雑誌コードは05215-xx(xxは発売月)。1967年よりB5判となっている。

掲載はJRグループ各社の時刻が主であるが、日本全国の会社線・バスの時刻も掲載していることから掲載社局は約900社局にも及ぶ。

名称は幾度か変更しており、創刊当初は「鉄道省運輸局編纂 汽車時間表」であったが、度重なる名称変更を経て1988年11月号以降は「JTB時刻表」で統一されている。

JTB時刻表は日本国有鉄道(国鉄)が存在していた1987年3月号までは「国鉄監修 交通公社の時刻表」として国鉄公式の時刻表と位置付けられており、全国の「みどりの窓口」に設置されていたほか旅行代理店、公立や大学の図書館にも配置されている。

しかし1987年4月の国鉄分割民営化によりJRグループが誕生するにあたり、弘済出版社(現:交通新聞社)発行の「大時刻表」を「JR時刻表」に改称しJRグループ公式時刻表として扱うことになり、「みどりの窓口」の配置を取って代わられた。

ただ旅行代理店ではJTBグループを始め今でもJTB時刻表が多く用いられており、公立図書館でも新規に時刻表を配置するようになった図書館ではJR時刻表を配置することが多いが、8割以上の館でJTB時刻表を配置している。また都立多摩図書館のように、一時期JR時刻表に切り替えていたものの、JTB時刻表に戻した図書館もある。

JTB時刻表は、全国の公立図書館で閲覧できるほか、全国の書店で発売している。また年極で配送してもらうこともできる。現在の価格は単号で1183円(2014年5月号より)となっている。

現在では携帯電話・スマートフォンなどが普及し、列車の時刻を時刻表なしで調べられるようになったことから、JTB時刻表の発行部数は年々減少している。1986年11月号では単号で200万部の売り上げを達成し、鉄道雑誌の歴代最高売り上げ記録を樹立していたが、2014年度は年約110万部にまで落ち込み、2018年現在ではダイヤ改正号となる3月号であっても10万部に届かず、年間発売部数も100万部を割ったようだ(あくまでライバル誌のJR時刻表の発行部数から推測したもの)。

そのほかにも季刊「JTB小さな時刻表」(B6判、648円)や不定期刊「JTB大きな時刻表」(A4判、1458円)を発売しているが、これらは図書館で見つけるのはまれである。時刻表本文はJTB時刻表の本文を縮小・拡大したものとなっている。

そのほか、第三種郵便物として郵送するため、1冊当たりの重量は必ず1kg以内に抑えられている。ダイヤ改正号などで特集ページが増える場合には、B5判を1回り小さくカットして重量を抑える。そのため、各号で時刻表の大きさが僅かに異なっている。

過去の時刻表を閲覧する場合、直近6カ月~1年程度なら区市町村の図書館に配置されている可能性が高いが、それより前となると都道府県立や政令指定都市の図書館でないと難しくなる。

また時刻表復刻版として電子書籍も発売されているが、価格は現在の時刻表より割高に設定されている。

印刷は佐川印刷(旧:JTB印刷←電算プロセス)が行っている。

古本時刻表を探す場合、鉄道古本屋のほか中古鉄道グッズ屋にも多く置いてある。




主な構成

  • 表紙
  • タイトルロゴ・年月・列車の写真・サブタイトル・特集内容などを記載している。ダイヤ改正号(近年では主に3月号)ではそのダイヤ改正の目玉となる列車が、特集の内容によってはその特集に関連した列車が表紙を飾る。

  • 目次
  • おおまかな路線目次と記載内容の凡例、ツメ見出しについて書かれている。

  • 索引地図
  • 日本全国の旅客列車の通る鉄道路線と掲載ページを記載している。東京・名古屋・大阪周辺は拡大図が、地下鉄や路面電車は別途路線図が用意されている。

  • おもな駅のご案内
  • 主要駅の発着番線がわかる。東海道新幹線開業に伴い目的地に到着するのに中継地で乗り換える必要が出てきたことから1964年10月号より掲載を開始した。第二弾として1965年10月号で新宿と大阪が追加されたが、掲載に至る経緯から今でも新幹線の主要駅が多く掲載されている。

  • 特集ページ
  • 1ページ目のNEWS(お知らせ)を筆頭に、行楽臨時列車の掲載などを行っている。時刻表本文に載せると台割を振り分けなおさなければならないので、動きが大きいものを掲載するためのページ扱い。おトクなきっぷの掲載が通年化している。ダイヤ改正号ではダイヤ改正のあらましが掲載されるほか、ひと目でわかる電化と複線区間(初出は1966年3月号)や駅名あいうえお順索引が掲載されることもある。かつては特定地方交通線転換予定路線や転換後代替バスの時刻表、急行・快速列車のプッシュホン予約用予約コードや駅コードを掲載していた。旧付録ページ・旧黄色ページ、色イメージは#f0e7a8

  • 時刻表本文
  • 詳細は下記時刻表本文の節を参照

    JRグループや転換第三セクター各社などの時刻を掲載。新幹線・特急・在来線(特急含む)の順に掲載され、約700ページにも上る。

    新幹線と特急はかつて緑ページ(どちらかというと青っぽい)で、色イメージは#87ceeb。緑ページの最後は新幹線と在来線の乗り換えに必要な標準時分を掲載。現在はモノクロ化し色イメージは#c0c0c0

    プッシュホン電話予約・空席照会サービスが実施されていた2013年1月号までは、予約コードと駅名コードを記載していた。

    在来線ページは原則全列車全駅記載であるが、東京近郊・大阪近郊の運転本数の多い短距離路線は後の方に略記して記載している。

  • JRバス・地方別会社線ページ
  • 通称会社線ページ。全国の私鉄やバス(主に長距離・観光に適した路線など)の主要駅・停留場時刻を掲載。

  • 国内線航空ページ
  • 日本国内の航空路線について記載。旧濃青ページ。

  • JR線営業案内
  • 特急料金早見表、運賃表に続き、様々なきっぷ関連の規則を紹介している。かつてはプッシュホン予約やキャプテンシステム、JR Cyber stationの案内を記載していた。旧ピンクページ、色イメージは#f07878

  • たいむたいむてぇぶる
  • 詳細は下記たいむたいむてぇぶる・グッたいむの節を参照

    JTB時刻表読者の憩いの場・交流の場的な位置づけに置かれる。JTB時刻表巻末広告の手前に配置されていることが多い。旧おたのしみページ。




時刻表本文

時刻表本文はJTB時刻表の要となる部分である。時刻表配置を決める台割は見やすさに直結し、いかに同じ列車を少ないページ数でまとめるかが幹線の区切る基準となる。

奥羽本線は在来線特急「つばさ」が運転されていた1992年までは福島~秋田間が同じページに掲載されていたが、1992年7月1日の山形新幹線開業と1997年3月22日の秋田新幹線開業により運転系統がバラバラになり、現在では福島~新庄間と新庄・盛岡~大曲~秋田で区切ることにより特急列車ができるだけ少ないページ数で掲載できるようにしている。

1つのページは同じ区間1方向で1面占めるのが原則であるが、少ないページ数で効率良く掲載するため、上りと下りで同じページに掲載する上下型や一段目(上段)と二段目(下段)で掲載する路線を変える二段型などがある。

長大路線では、時刻表下部に駅弁の案内が記されているほか、2000年頃まで特定運賃や割安な特急料金は、時刻表本文の端に縦書きで記載されていた。2013年頃まではのりかえページとして支線への乗り換え駅と掲載ページが記されていた。

現在では下り時刻表の直後に同区間の上り時刻表を配置するのが一般的であるが、1986年10月号までは東海道・山陽本線や東北本線では、終点まで一度下りきった後、終点から起点まで上りきっていた(例:東海道・山陽本線の場合、東京→下り→名古屋、名古屋→下り→岡山、岡山→下り→門司、門司→上り→岡山、岡山→上り→名古屋、名古屋→上り→東京の順に掲載していた)。

在来線時刻表本文には駅発車時刻の他に主要駅や終着駅では着時刻や発車番線の表示がされている。また列車番号や種別も明示され、座席指定制列車の場合には記号が付されている。急行は太字、特急は太字と罫線で表示される。

時刻表本文の色イメージは#dddddd。かつてはe6d68aで正に紙本来の色であったが、紙の厚みが徐々に薄くなることで色も落ちてきている。

新幹線・在来線特急掲載順は

  • 東海道新幹線
  • 東北・北海道・山形・秋田新幹線
  • 上越・北陸新幹線
  • JR北海道在来線特急
  • JR東日本在来線特急
  • JR東海在来線特急
  • JR西日本在来線特急
  • JR四国在来線特急
  • JR九州在来線特急

となっている。




在来線掲載順はまず東京から東海道・山陽本線を下り、支線区を挟んだ後中部地方、信越と移り、最後に東北本線で上り北海道に至る。そのため概ね

  • 東海道本線
  • 山陽本線
  • 湘南新宿ライン・横須賀線・総武線快速
  • 房総方面各線
  • 東海道本線・山陽本線から分岐する各線(概ね東から順に)
  • 瀬戸大橋線・四国各線
  • 山陰本線・福知山線
  • 九州各線
  • 北陸本線と分岐する各線
  • 信越本線と分岐する各線
  • 高山本線と分岐する各線
  • 中央本線と分岐する各線
  • 高崎線・上越線と分岐する各線
  • 東北本線
  • 常磐線
  • 東北方面各線
  • 羽越本線
  • 奥羽本線・田沢湖線
  • 北海道各線
  • 東京近郊区間
  • 大阪近郊区間

となっており、時刻表の中央辺りに中央本線が来るように配置されている。




なお、ツメ見出しは(スピードインデックス)は1964年10月号から設置されている。2018年現在、在来線時刻表本文では奇数ページスタートなら6ページ、偶数ページスタートなら7ページに渡りツメが設置される。

以下の表は横スクロールできます。新線開業による変更は反映しておりません。心の目で差し引いてください。

ツメ見出し変遷
1964年10月号 1968年頃 1976年頃 1980年頃 1983年頃 1984年頃 1985年3月号-
1986年10月号まで
1986年11月号-
1987年3月号まで
1987年4月号-
1988年10月号まで
1988年11月号-
1989年頃まで
1989年頃-
1994年頃まで
1994年頃-
2000年12月号まで
2001年1月号-
2005年頃まで
2005年頃-
2011年頃まで
2011年頃以降
東海道
新幹線
新幹線
主要幹線連絡
新幹線・エル特急・寝台特急 新幹線・エル特急・寝台特急 新幹線・連絡早見表 新幹線・連絡早見表 新幹線
在来線特急
新幹線 新幹線 新幹線 新幹線(緑) 新幹線(緑) 東海道・山陽・九州
新幹線(緑)
東海道・山陽・九州
新幹線(緑)
東海道・山陽・
九州新幹線
1
主要幹線連絡 東海道線
(下り)
東海道線(下り) 連絡早見表 エル特急・寝台特急 寝台特急 新幹線
連絡早見表
在来線特急 昼間の特急
寝台特急
昼間の特急
寝台特急
昼間の特急
寝台特急(緑)
昼間の特急
寝台特急(緑)
東北・山形・秋田・
上越・長野新幹線(緑)
東北・山形・秋田・
上越・長野新幹線(緑)
東北・山形・秋田・
北海道・上越・
北陸新幹線
2
東海道線
(下り)
山陽線
(下り)
山陽線(下り) 東海道線
山陽線(下り)
東海道線
山陽線【下り】
東海道線
山陽線【下り】
東海道線
山陽線【下り】
新幹線
連絡早見表
新幹線
連絡早見表
新幹線
連絡早見表
新幹線
連絡早見表
新幹線
連絡早見表
昼間の特急・
寝台特急(緑)
連絡早見表・昼間の特急
寝台特急(緑)
特急 3
山陽線 山陽線
(上り)
山陽線(上り) 山陽線
東海道線(上り)
山陽線
東海道線【上り】
山陽線
東海道線【上り】
山陽線
東海道線【上り】
東海道線
山陽線
東海道線
山陽線
私鉄特急 私鉄有料特急(緑) 私鉄有料特急(緑) 新幹線
連絡早見表(緑)
東海道線
湘南新宿ライン
東海道本線 4
東海道線
(上り)
東海道線
(上り)
東海道線(上り) 関西線
紀勢線
房総各線 房総各線 房総各線 房総各線 房総各線 東海道線
山陽線
東海道線・山陽線 東海道線・山陽線 東海道線・山陽線 東海道線・山陽線 東海道本線・
山陽本線
5
関西線 関西線
紀勢線
四国各線 四国各線 関西線
紀勢線
関西線
紀勢線
関西線
紀勢線
関西線
紀勢線
関西線
紀勢線
房総各線 横須賀線
総武・房総各線
横須賀線
総武・房総各線
横須賀線
総武・房総各線
横須賀線
総武・房総各線
横須賀線・
房総各線
6
山陰線 山陰線 山陰線
福知山線
山陰線
福知山線
四国各線 四国各線 四国各線 四国各線 四国各線 関西線
紀勢線
関西線・紀勢線 関西線・紀勢線
関西空港線
関西線・紀勢線
関西空港線
関西線・紀勢線
関西空港線
関西本線・
紀勢本線・
関西空港線
7
四国各線 鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 山陰線
福知山線
山陰線
福知山線
山陰線
福知山線
山陰線
福知山線
山陰線
福知山線
瀬戸大橋線
四国各線
瀬戸大橋線
四国各線
瀬戸大橋線
四国各線
瀬戸大橋線
四国各線
瀬戸大橋線
四国各線
四国各線 8
九州各線 九州各線 九州各線 長崎線
日豊線
鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 山陰線
福知山線
山陰線・福知山線 山陰線・福知山線 山陰線・福知山線 山陰線・福知山線 山陰本線・
福知山線
9
中央線 四国各線 関西線
紀勢線
高山線
北陸線
長崎線
日豊線
長崎線
日豊線
長崎線
日豊線
長崎線
日豊線
長崎線
日豊線
鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 鹿児島線 鹿児島本線 10
東北線 北陸線 高山線
北陸線
中央線 北陸線
高山線
北陸線
高山線
北陸線
高山線
北陸線
高山線
北陸線
高山線
長崎線
日豊線
長崎線・日豊線 長崎線・日豊線 長崎線・日豊線 長崎線・日豊線 長崎本線・
日豊本線
11
常磐線 高山線 中央線 房総各線 中央線 中央線 中央線 中央線 中央線 北陸線
高山線
北陸線・高山線 北陸線・高山線 北陸線・高山線 北陸線・高山線 北陸本線・
高山本線
12
高崎・上
信越線
中央線 房総各線 高崎線
上信越線
高崎線
上信越線
高崎線
上信越線
高崎線
上信越線
高崎線
上信越線
中央線 中央線 中央線 高崎線
上信越線
中央線 中央線 中央本線 13
奥羽線 房総各線 高崎線
上信越線
東北線
常磐線(下り)
東北線 東北線 東北線 東北線 東北線 高崎線
上信越線
高崎線・上信越線 高崎線・上信越線 高崎線・上信越線 高崎線・上信越線 高崎線・
上越線
14
北海道
各 線
東北線
常磐線
(下り)
東北線
常磐線(下り)
東北線
常磐線(上り)
常磐線 常磐線 常磐線 常磐線 常磐線 東北線 東北線・津軽海峡線
常磐線
東北線・津軽海峡線
常磐線
東北線・津軽海峡線
常磐線
東北線・津軽海峡線
常磐線
東北本線・
常磐線
15
バ ス
社 線
東北線
常磐線
(上り)
東北線
常磐線(上り)
羽越線
奥羽線
羽越線
奥羽線
羽越線
奥羽線
羽越線
奥羽線
羽越線
奥羽線
羽越線
奥羽線
常磐線 羽越線・奥羽線 羽越線・奥羽線 羽越線・奥羽線 羽越線・奥羽線 羽越本線・
奥羽本線
16
高崎線
上信越線
羽越線
奥羽線
函館線
室蘭線
函館線
室蘭線・千歳線
函館線
室蘭線・千歳線
函館線
室蘭線・千歳線
函館線
室蘭線・千歳線
函館線
室蘭線・千歳線
羽越線
奥羽線
函館線・室蘭線 函館線・室蘭線 函館線・室蘭線
北海道各線
函館線・室蘭線
北海道各線
北海道各線 17
羽越線
奥羽線
函館線 根室線
石北線
根室線
石北線
根室線
石北線
根室線
石北線
根室線
石北線
根室線
石北線
函館線
室蘭線・千歳線
東京・大阪
電車特定区間
東京・大阪
電車特定区間
東京・大阪
電車特定区間
東京・大阪
電車特定区間
東京・大阪
電車特定区間
18
函館線 北海道各線 東京・大阪
国電各線
東京・大阪
国電各線
東京・大阪
国電各線
東京・大阪
国電各線
東京・大阪
国電各線
東京・大阪
電車特定区間
東京・大阪
電車特定区間
長距離バス
地方別会社線
長距離バス
地方別会社線
私鉄有料特急・長距離バス
地方別会社線
私鉄有料特急・長距離バス
地方別会社線
地方別会社線・
長距離バス
19
北海道
各 線
東京・大阪
国電各線
バス・私鉄線
航路・航空
バス・私鉄線
航路・航空
バス・私鉄線
航路・航空
バス・私鉄線
航路・航空
バス・私鉄線
航路・航空
地方別会社線
航路・航空
地方別会社線
航路・航空
国内国際航空
私鉄時刻表(緑)
国内国際航空 国内国際航空 国内国際航空 航空 20
バス・
私鉄線
バス/私鉄線
航路/航空
21




たいむたいむてぇぶる・グッたいむ

JTB時刻表読者の憩いの場・交流の場的な位置づけに置かれる。1979年5月号よりおたのしみページを改称する形で設けられた。JTB時刻表巻末広告の手前に配置されていることが多い。当初は3ページあったが、徐々に減らし2018年現在では1ページにまで削減されている。主な構成は以下の通り。

  • 文章コーナー
  • イラストコーナー
  • ともに採用されるとJTBナイスギフト(商品券)がもらえた(5000円→最高1万5000円→3000円)。2018年3月号よりJTB時刻表のたいむたいむてぇぶる採用号の贈呈に変更。

  • クイズコーナー
  • 正解するとJTBナイスギフト(商品券)が抽選で当たる(5000円→最高1万5000円→3000円)。3号前の正解と当選者発表も行われる。2018年3月号より休止。

  • 原稿大募集
  • たいむたいむてぇぶるに投稿する手段について記載している。キャッチコピーは「たいむたいむてぇぶるは、あなたの作るページです」。

  • スタッフあとがき
  • 編集長含むJTB時刻表編集者のあとがき。かつては編集長のみ「編集長から」欄を別に作成していた。

  • 刊行物情報
  • グッたいむ
  • 50~80字程度の読者メッセージ。題材自由でペンネーム使用可と自由度が高い。元はたいむたいむてぇぶるページのみであったが、すぐさま時刻表本文ページの両端にも進出。時刻表本文ページは後ろから順(ツメ見出しのあるページを除く)に掲載されていくため、東京・大阪近郊区間での掲載が多い。

    1994年頃には最高で中央本線をも超え北陸本線からスタートしたことがあり、200余掲載されたこともある。




重量と使用用紙

JTB時刻表は第三種郵便物として認可されているため、必ず冊子当たりの重量を1kg以内に納めなければならない。

時刻表のモノクロページに使用される紙は、B全判連量(1000枚当たりの重さ)で24kg、斤量(1平方メートル当たりの重さ)で29.0gとなっている。新聞の多くが斤量46.0gの用紙を使用していることをふまえると、新聞紙の63.0%の重さしかない用紙を使用していることになる。

なおこの数字から単純計算すると、B41枚(=時刻表本文4ページ分)当たり3.0gとなり、2019年3月号が総ページ数1104ページであることから紙の重さだけで828gに到達する。

なお主に2月号や3月号のダイヤ改正号では構成ページ数が多くなる傾向にあることから、B5判と言いつつも紙の周囲を1mm単位で削ってなんとか1kg以内に収めている。




略歴

1920~1950年代

  • 1925年4月号 鉄道省運輸局編纂 汽車時間表として創刊。
  • 1928年12月号 11月7日に第三種郵便物認可を受け、第三種郵便に対する郵送を開始。
  • 1939年4月号 鉄道省運輸局編纂 汽車時間表から時間表に名称変更。
  • 1942年11月号 時間表から時刻表に名称変更。時刻表記を24時間制に変更。
  • 1948年10月号 時刻表から運輸省編集時刻表に名称変更。
  • 1949年9月号 運輸省編集時刻表から日本国有鉄道編集時刻表に名称変更。
  • 1951年3月号 第二交通印刷設立に伴い、印刷所変更。
  • 1951年4月号 日本国有鉄道編集時刻表から日本国有鉄道監修時刻表に名称変更。
  • 1958年10月号 史上初めて「ダイヤ改正」という語句を用いる。




1960年代

  • 1962年3月号 列車番号にMやDなどの符号を記載開始。
  • 1962年10月号 日本国有鉄道監修時刻表から国鉄監修 交通公社発行時刻表に名称変更。
  • 1963年8月号 国鉄監修 交通公社発行時刻表から国鉄監修 交通公社の時刻表に名称変更。
  • 1963年12月号 財団法人日本交通公社のうち営利部門が株式会社日本交通公社に分割、国鉄監修 交通公社の時刻表の発行元も変更。
  • 1964年10月号 新幹線専用の路線図を掲載開始。おもな駅のご案内を東京・名古屋・京都・新大阪の4駅から開始。ツメ見出しを15個から開始(当時付番無し)。
  • 1965年1月号 ツメ見出しに付番開始。
  • 1965年10月号 東海道新幹線「ひかり」が細字から太字に変更。時刻表本文の駅名にひらがな表示が登場。
  • 1966年3月号 ひと目でわかる電化と複線区間初出。
  • 1967年10月号 B6版からB5版にサイズ変更、路線図を大幅リニューアル。新幹線と在来線の路線図が同一ページに記載。おもな駅のご案内消滅。東海道新幹線臨時列車が特集ページから本文に移動。新しく設定された列車として目次の1ページ前に1ページ分の記述が設けられる。
  • 1968年10月号 ダイヤ改正に関する記述が付録ページに組まれるよう変更。
  • 1969年5月号 運賃改訂の決定が遅れたことから同じ月に2度発売。
  • 1969年10月号 史上初のダイヤ改正のあらましが付録ページに組まれる。

1970年代

  • 1970年12月号 索引路線図の都道府県代表駅を二重丸の赤塗りつぶしから二重四角に変更、みどりの窓口の緑塗りつぶし開始。
  • 1971年3月号 時刻表本文の路線名にひらがな表記を追加。
  • 1975年3月号 表紙のレイアウトが、上からタイトル及び年月、横写真、そのほか文言の順に変更。1975年3月10日よりひかり&プッシュホン導入に伴い、東京発着の東海道・山陽新幹線に予約コードを記載。地方別会社線の大手私鉄など都市鉄道が2列から3列に変更、記載駅が拡大。
  • 1976年頃 索引地図にて北海道内支庁所在地(現在の振興局所在地)が都道府県庁所在地と同等から市代表駅(町の場合は一般駅)と同格に格下げ。
  • 1978年10月号 表紙写真が全面化。時刻表の表紙に車両ではなく人物が使用されるようになる。なお初回となった1978年10月号の表紙は上野駅で撮影した少女だが、無許可撮影であることが特集ページ最後に記載(現代ではこれを盗撮という時効成立)。表紙、背表紙全面リニューアル。
  • 1978年頃 東海道・山陽新幹線の食堂車種別を時刻の一番下欄に掲載するようになる。
  • 1978年11月号 表紙の国鉄監修 交通公社の時刻表ロゴが、赤地に上段(国鉄監修 交通公社の)は黒字、下段(時刻表)は白字に統一。
  • 1979年5月号 おたのしみページをたいむたいむてぇぶるに改称。




1980年代

  • 1980年10月号 表紙の価格表示廃止。
  • 1984年1月号 エル特急の青ページ掲載廃止。1984年2月1日より東北・上越新幹線でもプッシュホン予約が開始されることに伴い、列車コードと駅名コードを記載するようになる。
  • 1985年3月号 索引路線図で地方交通線を青線表記に。昼行特急の青ページ掲載復活。エル特急・寝台特急が黒ページから緑ページに復活、連絡早見表の前に移動。仙石線の昼間の列車が始発駅時刻のみの表示となる。東京近郊発着の在来線特急でプッシュホン予約が開始されることから列車コードと駅名コードを記載。最初で最後の時刻表テレビコマーシャル放送。
  • 1986年6月号 国鉄線ページの電算写植化(STC)完了。
  • 1986年11月号 昼行特急の青ページ掲載復活。全ての在来線特急でプッシュホン予約が開始されることから列車コードと駅名コードを記載。エル特急・寝台特急が黒ページから緑ページに復活、連絡早見表の前に移動。仙石線の昼間の列車が始発駅時刻のみの表示となる。
  • 1987年4月号 国鉄分割民営化により国鉄公式時刻表ではなくなったため、交通公社の時刻表に変更。また表紙は車両に戻す。
  • 1987年6月号 航空機国際線を掲載開始。
  • 1987年7月号 長距離バスの一括掲載開始。
  • 1987年12月号 全ページの電算写植化完了。
  • 1987年頃 会社線ページと航空機時刻表がピンクページの前に移動。航空機時刻表を濃青ページに掲載。送料廃止(廃止直前は150円)。年極価格設定(年極契約自体は1980年頃から出来たもよう)。
  • 1988年3月号 のりかえページの図示表記が消滅する。京葉線の時刻掲載が東京近郊区間に変更。初めて1000ページを超える(表記上は966ページだが、付録ページが厚いため)。
  • 1988年11月号 JTB時刻表に名称変更、背表紙リニューアル。表紙の発行年がロゴ内記載に変更。地下鉄路線図がフルカラー化、おもな駅のご案内復活。各号持ち回りで特集ページに各私鉄全列車時刻表の掲載開始(第1回は小田急電鉄)。時刻表本文の伊豆急行の全駅掲載開始。私鉄特急時刻表が連絡早見表直後の青ページに移動、会社線ページの私鉄に(急)など優等列車停車表示を追加、大手私鉄は全駅掲載化。航空機濃青ページの紙の色が青ページ並みに薄くなる(色調はやや異なる)。国内線航空時刻表が3列から2列に拡大。第1回JTB時刻表フォトコンテスト開催。
  • 1989年2月号 訂補・改正の年月日を和暦(昭和)から西暦に変更。
  • 1989年3月号 武蔵野線の時刻掲載が東京近郊区間に変更。
  • 1989年6月号 副題の表紙記載通年開始。
  • 1989年7月号 グッたいむ掲載開始。
  • 1989年頃 在来線時刻表本文のツメ見出しを右ページ2ページ分から左右両ページ6~7ページ分に拡大。グッたいむがたいむたいむてぇぶるページ両端部に掲載開始。




1990年代

  • 1990年頃 三大都市付近拡大図の私鉄がフルカラー化。
  • 1990年3月号 東京・大阪近郊区間の「○○色の電車」表記廃止。
  • 1991年3月号 索引地図の電子編集開始。誤植だらけの路線図に
  • 1993年1月号 表紙のうちロゴ以外が下部の単色背景部分に移される(1993年4月号よりフレーズも)。
  • 1993年頃 たいむたいむてぇぶるが3ページから2ページに縮小。
  • 1997年5月号 表紙から日本交通公社の表記が消え、発行所表記がJTB日本交通公社からJTBに変更。
  • 1997年7月号 奇数月号に1986年より裏表紙広告を掲出していた山一證券の最後の裏表紙広告が掲載される。その後山一證券自主廃業、事実上破産。
  • 1998年4月号 特集ページの各私鉄全列車掲載がこの号をもって終了(最後は105回京浜急行電鉄)。
  • 1998年10月号 表紙のJTB時刻表ロゴ最後の右側上隅配置。これ以降2018年11月号まで左側上隅配置に統一。




2000年代

  • 2000年1月号 表紙で写真上の文字掲載が復活。表紙の月の数字がゴシック体からポップ体斜字に変更。
  • 2000年5月号 新制作システムSTEPによる制作に移行。索引路線図の大阪・名古屋・東京付近拡大図の掲載順を東京・名古屋・大阪の順に変更。拡大図に広島・福岡を追加。私鉄特急の時刻掲載を会社線ページ冒頭に移動。時刻表本文のページ数表記が斜字から正字に変更。新幹線の特定特急料金が斜字からグレー地に変更。
  • 2001年1月号 各新幹線ページで両数表示を時刻の一番下欄に掲載するようになる。表紙の写真が初めて国鉄・JRグループ以外の車両となる(東京モノレール)。なお本当は背後のJTB新本社ビルを映したかったとしている(編集長談)。
  • 2001年1月1日 JTB本社が東京都千代田区丸の内一丁目6番4号交通公社ビルヂングから東京都品川区東品川二丁目3番11号JTBビルに移転。
  • 2001年頃 仙石線全列車全駅掲載復活。
  • 2003年10月号 東海道・山陽新幹線でレイアウト変更。車両形式を時刻の一番下欄に掲載するようになる。時刻表下部に車両形式のご案内を掲載開始。
  • 2004年10月号 JTB分社化により発行元がJTBパブリッシングに変更。部署名も出版事務局時刻表編集部から時刻情報編集部に変更。年極価格を12か月分から11か月分に値下げ。
  • 2004年11月16日 JTBパブリッシング本社が東京都品川区東品川二丁目3番11号JTBビルから東京都新宿区払方町25-5アーバンネット市ヶ谷ビルに移転。
  • 2005年1月号 表紙の月の数字が斜字から正体に変更。
  • 2005年頃 おもな駅のご案内がリニューアルしのりば番号が○から□に変更。連絡早見表が寝台特急の後ろから新幹線と昼間の特急の間に変更。
  • 2006年1月号 表紙の月の数字が正体から斜字に変更。
  • 2006年3月号 特急運転系統図が2ページから1ページに縮小、索引地図の前に移動、特急列車愛称索引の廃止。
  • 2007年頃 付録ページを特集ページに名称変更
  • 2009年頃 特急運転系統図が1ページから2ページに回復。




2010年代

  • 2011年頃 新幹線の種別表記変更。
  • 2013年2月号 東北新幹線、上越・北陸新幹線、在来線特急ページに車両形式が掲載されるようになる。
  • 2013年1月号 プッシュホン電話予約・空席照会サービス終了に伴い、この号をもって予約コードと駅名コードの記載を廃止。
  • 2013年頃 のりかえページ記載が消滅する。特急運転系統図が2ページ記載に戻る。青ページの時刻記載部分が白地に変更。国内線航空機時刻表が2列から3列に縮小。
  • 2014年頃 東北・上越・北陸新幹線の車両形式が掲載される。
  • 2015年頃 東海道・山陽新幹線の車両形式のご案内がページ両端に縦記載に移動。東北・上越・北陸新幹線及び在来線特急の車両形式のご案内がページ両端に縦記載で掲載開始。
  • 2015年3月号 連絡早見表(新幹線⇔在来線特急)の掲載取りやめ。
  • 2016年4月号 特集ページでの連絡早見表復活。常磐線快速全列車掲載開始。航空機国際線の掲載取りやめ。
  • 2017年4月号 JTB協定旅館ホテル連盟加盟旅館・ホテル掲載を廃止、航空機国際線の掲載を復活。
  • 2017年11月号 索引地図大幅リニューアルにより全駅掲載化、北海道の大幅変形、福岡付近拡大図の廃止、拡大図の掲載は路面電車に限られることに。新幹線・在来線特急ページのモノクロ化。連絡早見表消滅。
  • 2018年3月号 東海道・山陽・九州新幹線「ひかり」「さくら」が太字から細字に変更。たいむたいむてぇぶるが2ページから1ページに縮小。クイズコーナー休止。
  • 2018年4月号 担当部署が時刻情報編集部から時刻情報・MD事業部に改称
  • 2018年5月号 索引地図の北海道の形が元に戻る。
  • 2018年9月号 特集ページ最初のページ下部に編集長だよりが追加
  • 2018年11月号 在来線普通ページにて、座席指定制列車(臨時列車含む)に車両形式が掲載されるようになる。
  • 2018年12月号 背表紙リニューアル、表紙のJTB時刻表ロゴが中央に寄り発行年がロゴ外に戻る、左右下端を赤三角化。路線図に旅客使用のある貨物線が掲載されるようになる。営業案内ページがモノクロ化、文字サイズが小さくなり、席番案内は4ページから1ページに縮小、新幹線のみとなる。横浜・相模・川越・八高(八王子~高麗川)の各線の掲載が東京近郊区間に変更。中央線特快・京葉線初終電のみの掲載化。代替として立川・高尾で中央本線と連絡する列車のみ掲載。航空機国際線の掲載取りやめ。たいむたいむてぇぶるが営業案内の直前に移動。グッたいむの時刻表本文掲載を中止、たいむたいむてぇぶる内に横書きとなる。

2020年代

  • 2021年4月号 担当部署が時刻情報・MD事業部からライフスタイルメディア編集部に改称
  • 2023年5月8日 JTBパブリッシング本社が東京都新宿区払方町25-5アーバンネット市ヶ谷ビルから東京都江東区豊洲5-6-36豊洲プライムスクエア11階に移転。




発売価格変遷

価格改定年月 価格 備考
1957年6月号以前 本体100円
1957年7月号 本体120円
1961年10月号 本体150円
1967年10月号 本体180円 B6判から現行のB5判に拡大
1970年3月号 本体200円
1972年3月号 本体250円
1974年6月号 本体350円 第一次石油危機の影響が大きいと思われる
1975年3月号 本体400円
1976年4月号 本体450円 送料90円
1978年10月号 本体500円 送料100円
1980年8月号 本体600円 送料100円
1982年11月号 本体650円 送料130円
1985年3月号 本体690円 送料130円
1986年11月号 本体740円 送料150円
1988年3月号 本体780円 送料無料化
1989年5月号 本体777円(税込800円) 消費税率3%が導入されたため
1990年5月号 本体825円(税込850円)
1993年4月号 本体874円(税込900円)
1994年12月号 本体922円(税込950円)
1997年5月号 本体924円(税込970円) 消費税率5%が導入されたため
2000年12月号 本体1,000円(税込1,050円)
2008年10月号 本体1,095円(税込1,150円)
2014年5月号 本体1,095円(税込1,183円) 消費税率8%が導入されたため
2014年5月号 本体1,095円(税込1,205円) 消費税率10%が導入されたため
2023年6月号 本体1,250円(税込1,375円)


歴代編集長

歴代JTBパブリッシング時刻情報・MD事業部編集長について記載。前身のJTBパブリッシング時刻情報編集部、日本交通公社出版事業局時刻表編集部時代を含む。裏表紙右端の編集人を基に作成。敬称略。

  • 1代目 小林幸四郎 1963年12月-
  • 2代目 佐藤常治 1964年頃
  • 3代目 田頭守 -1972年3月
  • 4代目 藤田正二 1972年4月-1978年12月
  • 5代目 平井清一 1979年1月-1984年1月
  • 6代目 渋谷邦彦 1984年2月-1986年5月
  • 7代目 太田久夫 1988年6月-1989年2月
  • 8代目 石野哲 1989年3月-1990年1月
  • 9代目 赤澤良久 1990年2月-1994年3月
  • 10代目 長谷川清音 1994年4月-1997年3月
  • 11代目 木村嘉男 1997年4月-1998年3月
  • 12代目 市川英史 1998年4月-2000年3月
  • 13代目 木村嘉男 2000年4月-2006年3月(再任)
  • 14代目 高山法悦 2006年4月-2009年8月
  • 15代目 市川英史 2009年9月-2010年11月(再任)
  • 16代目 石川敏晴 2010年12月-2014年3月
  • 17代目 大内学 2014年4月-2021年3月
  • 18代目 田代浩一 2021年4月-2023年3月
  • 19代目 梶原美礼 2023年4月-

なお、編集人の横の発行人は、歴代JTBパブリッシング代表取締役常務となっている。




参考文献

  • 国鉄監修 交通公社の時刻表/JTB時刻表 各号 日本交通公社/JTB/JTBパブリッシング。
  • 時刻表1000号物語/JTBパブリッシング。
  • JTB時刻表歴代編集長4人が本音トーク 創刊90周年イベント 毎日新聞。

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