平成も残すところ残り10日を切りました。
皆さんは平成に思い残すことはありませんか?
平成にやらかしたことは平成のうちに清算しませんか!?
今回は平成に発行されたJTB時刻表のうち誤植レベルMAX、と管理人快速++が勝手に思った、1991年(平成3年)3月号を見てみましょう。
JTB時刻表1991年3月号は、発売から相当以上の月日が経過しており、現在は古本屋を除き一般流通していないことから、その一部について掲載させていただきます。
以下の文章は盛っていますが、動かぬ証拠として写真を載せております。写真の質はかなり低いですが、ご了承ください。
なお、腹筋が崩壊しても私は一切責任を取りませんので、自己責任でお読みください(ある意味腹筋が動かなかった人は鉄道ファンではないと言い切れると思う)。
1991年(平成3年)はどんな時代?
東海道新幹線の最速達種別が「ひかり」で2階建て新幹線が最新鋭、クリスマスエクスプレスは走るは夏休みは時速220kmでやってくる、待ち合わせ用に伝言板(黒板)が各駅に設置され、中でも新宿駅はxyzの文字が良く見られ、山手線各駅に自動改札がやっと導入され、正に1991年3月からイオカードを発売し始めたその時。
ソビエト連邦がまだ存続しており、携帯電話の初期費用は16万円以上でレンタルのみだったため到底庶民の手の届く範囲にいるはずもなく、全国の女子高生のみなさんを中心に公衆電話のボタンを高速で押し、手持ちの機器に送られてくる数字を基に暗号を読み解く頭脳スポーツが空前の大ブームとなっていた。そのため新宿駅南口改札内には公衆電話が1つの箇所に10台も配置されていた。
そんな時代に発行されたJTB時刻表1991年3月号(通巻781号)を紹介しよう。
ちなみに表紙は1991年3月16日ダイヤ改正で運転を開始した特急「成田エクスプレス」。写真の253系は今では東武線直通特急「日光」「きぬがわ」に転属してしまい、残りの一部が長野電鉄に譲渡されるも大多数は廃車されてしまいました…
対応しきれなかった新駅開業
当時JRグループ各社では、新駅開業が多くあった。この1991年3月16日ダイヤ改正でも新駅が開業した。
しかし情報の錯綜もあったのか、この号に限りかなり誤植がある。
1枚目:予讃線大浦(浅海~伊予北条間)が抜けている。2枚目:鹿児島本線吉野(新駅)と銀水が逆。3枚目・4枚目:東海道本線(琵琶湖線)栗東(新駅)と守山が逆。
これらは今回新たに索引路線図に追加した新駅なので、どこかで情報の錯綜があったのではないだろうか。JRグループの資料自体に誤りがあったのかもしれないし、膨大な紙データから読み取りきれなかった可能性もある。ミスの理由が分かれば再発防止は簡単なので、これくらいは良しとすべきだろう。
サカイマッスルもびっくり?相次ぐ珍路線線開業
先ほどの新駅関連はこの号で新たに加わった情報でのミスなので、まだ理由はわかる。
しかし、これから挙げる誤植は、前月号まで正しく記載されていたのになぜかこの1991年3月号で誤植を起こしているのである。
そんなパソコンも携帯電話もろくにない、当然スマホなんて開発されていない時代の時刻表は、活版印刷で印刷されていた。
ダイヤ改正号となると時刻の誤植(というより期限後に情報がすり替わった)なんてことはあるあるで、1988年(昭和63年)3月号は正誤表だけで3ページにも上る。
しかしダイヤ改正号と言えども、時刻以外の部分に関しては前号からの引き継ぎが多い。それなのになぜこんな誤植が起きてしまったのだろうか?電算写植化は1987年12月号で完了したはずだから、意図的にやらなければ誤植は発生しないはずだが?
そんな愉快な誤植を見ていこう。
境線を堺線と誤っている。サカイマッスルのご先祖様?
名古屋付近拡大図の紀伊本線。三重県内しか掲載しないページなのに、伊勢の勢が置き換えられてしまっている。もはやJR東海管内の紀勢本線は伊勢本線でもいいのかも…
そうそう、当時寝台特急「あけぼの」(上野~青森間)は、羽越本線経由ではなく、仙台・新庄経由で運転されていました。
でも、寝台特急が走るなら本線がいいよね、ってことで、陸羽東線を陸羽本線に改めましたとさ(ただの誤植だけどね)。
そうそう、あと四国よりも早い夢の山陰新幹線の開業もあったっけ。100系新幹グランドひかりならぬグランドあさしおが米子に乗り入れたのは圧巻だったなぁ…(その時隣の堺線の汽車がおもちゃに見えたのはご愛敬)
山陰新幹線あったら、智頭急行とかいらないねw
なお、気づいた方もいるかもしれないが、第2章の対応しきれなかった新駅開業の4枚目の画像下部の新幹線の表記は、東海道・山陽新幹線と正しく振られている。見開きで観れるページでなぜ片方は正しくてもう片方は誤植しているのだろう…
待ちに待った東北新幹線の東京都区内の新駅!君の名は…
そうそう、あと重要なことを忘れてた。
1991年といえば、東北新幹線の新駅開業があったではないか。
東北新幹線は埼玉県内及び東京都内で土地取得が難航し、とりあえず1982年6月23日に大宮以北で暫定開業、1985年3月14日に念願の上野乗り入れを果たした。
しかし、上野は東北・上越方面優等列車の発着地であったものの、利便性を向上させるために1991年に東京都区内に新幹線新駅を設置したのだ!
その名は誰もが知っているあの駅!東北新幹線・上越新幹線、今では北陸新幹線も上り列車の終点として機能している、あの駅ですよあの駅!
そう、その名も…
王子
なんと、営団地下鉄南北線すら開業していない1991年3月16日ダイヤ改正では、東北新幹線・上越新幹線に新駅王子が開業したのでした!!!
高崎線や宇都宮線すら停まらない当駅は、都電荒川線(今の東京さくらトラム)を使って池袋方面(といっても東池袋四丁目、サンシャインシティがあるからギリギリセーフか)へ連絡することができ、利便性が向上したのでした…
…どうせ池袋アクセスよくしてほしいなら、赤羽に停車して欲しかったよね???
その前に国鉄と北区で決めた十条駅地下化をやって欲しいなぁ…
番外編?正誤表にさえ掲載されなかった誤植たち
紀伊本線、おっと違った、紀勢本線297ページでは、紀伊勝浦始発の快速みえは10号なのだが、965ページの営業案内では[快速みえ5・6号の新宮-紀伊勝浦間は全車自由席です]
と記載している。いやこれは6号ではなく10号の間違いでしょう、きっと。
結び
ここまでくると、もはや誤植が芸術にしか見えないのは私だけだろうか?
ただ、ここまで芸術的な誤植パレードはこの号以外になく、腹筋崩壊の誤植ものは今回限りの一回きりなのだ!
最近のJTB時刻表は誤植が少ないから、お清めとして最新号買いましょう!!
出典
JTB時刻表 1991年3月号(通巻781号), 日本交通公社出版事務局時刻表編集部, 1991年.
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