経営統合し京急京成HD成立で関東版阪急電鉄を目指すか! 京浜急行電鉄・京成電鉄ホールディングス化見込み(2026年以降予定)

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経営統合し京急京成HD成立で関東版阪急電鉄を目指すか! 京浜急行電鉄・京成電鉄ホールディングス化(2026年以降予定)

京浜急行電鉄と京成電鉄は2025年10月31日、プレスリリースにて京急電鉄と京成電鉄との共同検討に関する合意書締結を行ったと公表した。今回はこれについて見ていく。

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京急と京成が共同検討へ!

今回のプレスリリースでは、京急電鉄と京成電鉄との共同検討に関する合意書締結を行ったとしている。

これによると京急電鉄と京成電鉄を直通する羽田空港~成田空港間にて運転する新しい有料特急用車両を共通設計にするとしている。乗務員も共通設計の車両であれば基本的に操作が同じになるので研修や勤務がラクになるし、共通化することでそれぞれの部品の型数を減らすことができムダを減らすことができることから、サービスを維持しながら単価を下げることができる。これに関してはまあ連携するのは鉄道会社ではよくあることである。

ただ今回のプレスリリースでは株主優待の一部である京急ストアとリブレ京成の優待券を共通化するとしている。株主優待の一部共通化となると話が全く変わり、将来的に経営統合を目指しているということになる。つまり京急京成ホールディングスをつくろうとしているのではないだろうか?




京急京成ホールディングス成立で関東の阪急電鉄を目指すか!

京急京成ホールディングスができるとして、どのような陣容になるのだろうか。

京成電鉄は東京都と千葉県に178.8km、京急電鉄は東京都と神奈川県に87.0kmの路線を有する。これを統合することで合計265.8kmの路線網ができ、関東大手私鉄で東武鉄道に次いで2番目、すべての大手私鉄で4番目の規模となる。

また営業収益も関東大手私鉄で東京メトロ、東急、東武に次いで4番目の規模、大手私鉄全てを合わせて近鉄に次ぐ5番目の規模となる見込みだ。

これにより横浜と東京と千葉(一応普通電車しか来ないが千葉市も)を結ぶ鉄道ホールディングスが出来上がる。まるで京都大阪神戸を結ぶ阪急電鉄みたいなことになっているが、そもそも京浜急行はたまたま東京と横浜を通っているだけで思想は完全に関西大手私鉄なので(じゃないと120km/h運転の2ドアクロスシート車で国鉄ならぬJRを抜かそうとはならない)、阪急電鉄のように大手私鉄同士で経営統合しホールディングス化する方向になったのではないだろうか。




京急京成HD本社を東京都中央区に設置か!

では京急京成HD本社はどこに設置するのだろうか。

京成電鉄は2013年9月17日に本社を東京都墨田区押上から千葉県市川市八幡に、京急電鉄は2019年9月17日に本社を東京都港区高輪から神奈川県横浜市西区高島に移転しており、ともに東京都内から出ていっている。このことから両社をホールディングス化するのであれば中間地点である東京都内に設置した方が良い。

京成は押上まで、京急は泉岳寺までであるが、商業施設を含めると京成は浅草まで手を出しているし京急も新橋まで手を出している。そう考えると日本橋や宝町付近の東京都中央区に本社を構えるのではないか。

もしかしたら京成電鉄や京急電鉄の東京都外への本社移転は将来的な東京都内への両社HD本社を設置するための準備だったのかもしれない。




京急京成HD設立後も鉄道運賃据え置きへ!

京急京成HDが設立するとして京急電鉄や京成電鉄の運賃はどうなるのだろうか。

そもそも京成電鉄は本線系統・千原線・成田空港線・松戸線の4種類の運賃表を使っている。が運賃上限変更認可を行う日本国土交通省では税抜価格の運賃改定に際し運賃表を原則一本化するよう求めており、実際に1996年1月20日運賃改定でJR四国とJR九州から地方交通線専用の運賃表が消えたほか、2026年3月14日JR東日本運賃改定では他社との加算額の兼ね合いで地方交通線運賃表は残さざるを得なかったものの電車特定区間と山手線内の運賃表を廃止し4種類から2種類に運賃表を削減している。このため京成電鉄の運賃値上げをするには運賃表の一本化が必須であり、それに際し成田空港線を中心に大幅な値下げを強要されうるため京成電鉄の運賃値上げができていない。

それを見越して京成松戸線が京成電鉄に併合する前の2023年10月1日に新京成電鉄として一律20円の値上げをしているし、同日京急電鉄も遠距離で値下げしたとはいえ全体的には増収となる運賃改定を行っている

また阪急電鉄と阪神電鉄が阪急阪神HD設立後消費税増税分と鉄道駅バリアフリー料金制度10円分しか値上げしていないことを踏まえると、京急京成HD設立後当分の間京急電鉄も京成電鉄も値上げせず現状の価格のままとなるのではないだろうか。


結び

>今回の京急電鉄と京成電鉄との共同検討に関する合意書締結では、鉄道車両の共通設計化のほかに株主優待も共通化することにより合理化を図るほか、一部の株主優待を共通化することで今後の経営統合を図る可能性を示唆している。

今後京急電鉄や京成電鉄でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。

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関連資料 – ~持続可能な鉄道の実現、沿線価値向上に向けて~京急電鉄と京成電鉄との共同検討に関する合意書締結について – 京浜急行電鉄

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