JR北海道運賃値上げの回避策はあるのか! 準急料金設定や青春18きっぷの値上げで運賃値上げ緩和へ!

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JR北海道運賃値上げの回避策はあるのか! 準急料金設定や青春18きっぷの値上げで運賃値上げ緩和へ!

北海道中に約2,300kmもの路線網を持つJR北海道。日々地域輸送を担っていますが、過疎化が進み利用者が減り赤字続きのとなっています。このため国土交通省からの監督命令で1,094億円もの資金をもらえることになりました。

一方で2024年3月9日付けの各種報道機関記事では、2025年度にJR北海道で再び運賃を値上げするとしています。国土交通省の監督命令による資金は国税支出で47都道府県に住む住民から徴収したものですから、北海道向け資金提供をお行うにあたり増収の努力をせよということのようです。

もっともJR北海道では2024年3月16日ダイヤ改正で札幌近郊を中心とした減便や新型車両H100形への置き換えによる高速化による保守費用の削減を行っているが、それでも黒字化には程遠くほぼ毎年のように廃線を出しているほどだ。

(2024.4.2 追記)なおJR北海道では2025年4月に全線平均で8%の運賃改定を行うとしているが、200km超の区間での賃率の値上げはしたことがないため遠距離ほど値上げ率が低く、近距離ほど大きく値上げしている。このため100km以内の近距離では10~12%程度の値上げが見込まれるほか、20km以内では20~30%程度値上げしてもおかしくない。

そこでJR北海道は残った路線を少しでも維持しようとしていますが、その普通運賃値上げを少しでも低減する方策はないだろうか。

運賃値上げの問題点

そもそも運賃値上げの問題点は、

  • 普通運賃の値上げにより市民生活の鉄道支出が増え生活苦になりやすくなること
  • 鉄道利用を控える旅客が増え思うように増収できなくなること
  • 近距離は競合が少ないので値上げしやすいが、遠距離は高速バスや航空機と競合しているのであまり値上げしたくないこと

などが挙げられる。

しかもJR北海道は2019年10月に100km以内で普通運賃本体価格を15%程度値上げしている。今回の運賃改定は2025年度に行うとしているが、6年で運賃改定を行うには急激な値上げではないだろうか(もっとも静岡鉄道や遠州鉄道、伊予鉄道のように数年おきに徐々に値上げしている地方民鉄はある)

もっとも鉄道運賃値上げはJR北海道の維持に必要なことなのである程度は必要だろうが、これらのデメリットを抑えつつ効果的にJR北海道が増収する術はないでしょうか。




観光用途である青春18きっぷや北海道&東日本パスを値上げ!

まずは青春18きっぷや北海道&東日本パスの値上げ。

そもそもこれらのお得な切符は観光用のものですから、地元住民向けで生活にも直結しうる普通運賃を値上げするより先に値上げすべきです。

実際JR6社で利用可能なジャパン・レール・パスは2023年10月1日に5割もの値上げをしています。観光客向けの企画乗車券は率先して値上げすべきなのです。

逆に値上げしない場合どうなるだろうか。札幌〜新千歳空港間は2019年10月1日より片道1,150円、往復するなら2,300円となるが、今回運賃改定をするのであれば値上げするだろう。青春18きっぷ1回分は2,410円であるが、もし青春18きっぷが値上げせずJR北海道普通運賃が値上げする場合、あと片道60円の値上げで札幌から新千歳空港の往復はICカードやきっぷを勝手乗るより青春18きっぷを買った方が安くなってしまうのである。そうなればJR北海道が往復運賃全ての取り分を取れるところ、青春18きっぷに切り替えられるとJR旅客6社に分配せざるを得ない。一説によればJR旅客6社への分配はJR北海道とJR四国が有利になるようにしているらしいが、もし2社で均等に配分するとしたら売上の半分しかJR北海道に入らなくなってしまう。

このためこれを防ぐために、青春18きっぷや北海道&東日本パスを値上げすることでJR北海道の手取り収入減少を防げるだろう。

青春18きっぷの値上げや廃止についてはこちらもご覧ください。

青春18きっぷを縮小・値上げ・廃止すべき3つの理由
JR東日本は2021年2月8日、プレスリリースにて2021年も例年通りを青春18きっぷを発売すると公表した( 2021年3月ダイヤ改正について )。今回は青春18きっぷの是非について見ていく。 青春18きっぷとは 青春18きっぷは、JRが運...




赤線区・黄線区の地方交通線格下げ増収を!

現状JR北海道では幹線と地方交通線に分かれ、地方交通線は1.1倍の割高な賃率を科している。一方でJR北海道が2018年に策定した輸送密度200人/日・往復未満の赤線区、輸送密度2,000人/日・往復の黄線区は役目を終えた路線や改善策なければ廃線も視野に入れる路線たちである。が、赤線区や黄線区の路線には地方交通線のほか、根室本線や室蘭本線のような幹線もあるのである。

これらの路線の収支改善を考えるなら、赤線区や黄線区はすべて運賃が割高な地方交通線とすべきだろう。

ただ、国土交通省では原則1社1運賃体系にするとしている。京成電鉄では2023年~2024年ごろ運賃値上げを目論んだのだが、本線と千原線、成田空港線の3表があったため各運賃の運賃値上げでは運賃認可申請を通せず、関東大手私鉄では1年遅れで本線・千原線のみに鉄道で気バリアフリー料金制度10円加算を導入している。

JR北海道では現状幹線運賃表と地方交通線運賃表の2表があるが、地方交通線の線区変更を行う場合全線の統合運賃表にしなければならないだろう。2024年現在線区ごとに割増賃率を設けつつも1つの運賃表としているのは名古屋鉄道とJR四国であるから、これらの鉄道会社の運賃表に従えばいいのだろう。




札幌電車特定区間の設定で札幌近郊のみ運賃値上げ抑制へ!

札幌市内ではバス運賃を2024年12月に1区210円、2区240円から30円ずつ値上げし、1区240円、2区270円とする見込みだ。合わせて札幌市電も200円から230円に値上げする。札幌市営地下鉄は2019年10月の消費税増税による運賃値上げから初乗り210円、2区250円で据え置いているが、これも値上げするかもしれない。

JR北海道は初乗り200円、2区250円であることから、これらと比べると運賃体系はさほど変わらないし、バスや市電が値上げするならJR北海道も値上げしてもそこまで目立たない。

が、バスは初乗りと2区の差額は30円、地下鉄は差額40円なのに対しJR北海道は50円もあるのである。おいおい、初乗りは230円くらいにまで値上げしてもいいかもだけど、2区は10円値上げの260円くらいまでに抑えたほうが良さそうな。

また、そもそもJR北海道は全線赤字だが、札幌近郊は2019年度で営業係数105と赤字ながらもそこまで収支は悪くない(しかも半年分は運賃値上げ前)。そうなると赤字を補填する分は値上げはやむなしとしても、そこまで大きな値上げはしにくいのではないだろうか。

そうなると、JR北海道管内の中でも札幌近郊では値上げしにくい。実際札幌近郊各線は利用が多く他のエリアほどは赤字はないので、もし値上げするとしたら理解が得にくい。

また先述したように国土交通省では1会社1運賃表としているため、東京電車特定区間のような形で札幌電車特定区間を設けて他線区より割安な運賃を提供するのはあまり好ましくないのだろう。




準急設定で増収へ!

最後が札幌近郊以外の普通列車をすべて準急列車とし、準急料金を徴収すること。

準急料金を普通運賃の10%から30%程度で設定し料金を徴収すれば増収が狙える。

いやいや普通列車をすべて準急に置き換えたら料金の取られない列車がなくなるじゃないかとおっしゃるみなさん。まさしくその通りですが、これは史上初ではありません。2023年に東京都市圏と大阪都市圏の多くの鉄道各社で導入した鉄道駅バリアフリー料金制度10円値上げは料金の値上げでは東京や大阪では多くの鉄道で10円の料金を強制徴収していますので。その線区を通る全旅客から料金を徴収することは先例がある以上全く問題はない。

また運賃ではなく料金とすることで国土交通省の運賃上限認可を受けることなく届出のみで料金を変更することができるため簡素化できる。実際にJR西日本は博多南線の特急料金を届出で値上げし300円から330円に値上げしていることからも簡単に値上げができるようになる。

さらに運賃表の数は増えないし統合運賃表にしてしまえば全道1つの運賃表になれるので、国土交通省の1社1運賃表方針とは矛盾しない。

また準急料金は特急列車には適用しないので、特急列車においては従来通りの運賃・料金で特急を利用でき高速バスや航空機と引き続き競合できる。

さらに青春18きっぷでは別途準急料金支払いで利用できるようにすることで準急料金分を増収できるようになるほか、青春18きっぷより北海道&東日本パスをより多く売りたいのであれば北海道&東日本パス利用なら準急料金不要で準急を利用可能にしたり、北海道準急オプション券を付けることで利用可能にするなどすれば北海道&東日本パスに誘導することは可能だ。

このほか札幌近郊以外の全区間で準急を設定し準急県と乗車券をセット販売、途中下車不可とすれば簡素化も図ることができるかもしれません。

このように札幌近郊以外の線区で普通列車をすべて準急に格上げし準急料金を普通運賃の10~30%程度で徴収することで、各種条件をクリアしたまま費用の掛かる線区を中心とした値上げができるのです。


結び

JR北海道では約6年か7年ぶりに運賃改定を行う可能性がある。

今後の動向に注視したい。

関連情報:2025年度にも…JR北海道が全道路線で運賃値上げ検討 – テレビ北海道

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