青春18きっぷを縮小・値上げ・廃止すべき3つの理由

青春18きっぷを縮小・値上げ・廃止すべき3つの理由

JR東日本は2021年2月8日、プレスリリースにて2021年も例年通りを青春18きっぷを発売すると公表した( 2021年3月ダイヤ改正について )。今回は青春18きっぷの是非について見ていく。

青春18きっぷとは

青春18きっぷは、JRが運営する路線のうち普通列車(快速・新快速含む)が乗り放題となるきっぷです。5日・回分利用でき、2021年現在12,050円(1日1人当たり2,410円)で利用できます。発売・利用期間は春夏冬の各1か月間程度に限定しています。

早朝に東京駅を出れば1回分、つまりほぼ1日で福岡県北九州市の小倉駅や愛媛県の松山駅まで行くことができます。本来の普通運賃なら東京~小倉間は普通列車でも13,460円、東京~松山間は12,470円かかることから、青春18きっぷ1回分2,410円を使用すれば1万円以上旅費を節約することができます。

また乗り放題のきっぷのため往復利用も可能で、東京~大阪間往復17,820円や東京~名古屋間往復12,760円も日帰りで行えば青春18きっぷ1回分2,410円で済みますし、1泊2日でも4,820円で旅行可能なのです。

ただ、この青春18きっぷは様々な問題を抱えています。それを見ていきましょう。




問題点1 そもそも料金が安すぎる

まずそもそも青春18きっぷは安すぎます

先述したように普段なら1万円以上かかるところをたった2,410円で行けます。はっきり言って1回分が2倍の4,820円になったところで使う人は使います。というかそもそも普通列車での旅が好きならば正規運賃を払って行くべきなのです。研究によれば人はお金をより多く払った方が幸せになれるので。

とはいえ高校生や大学生がそこまでお金を持っているとは限りませんし、それで旅行する自由を奪ってはさすがに可哀想です。そのため青春18きっぷを現在価格のまま発売し続けるのであれば大手携帯キャリアの学割のように25歳以下のみの発売など年齢制限を設けるべきなのです。

この安値によりJR各社で隣県まで使える1日乗車券類が軒並み2,600円~3,000円程度で抑えられて発売せざるを得なくなっています。もし青春18きっぷを2倍に値上げすればJR各社販売の1日乗車券類を軒並み4,000円程度に値上げすることが可能になり、各社増収できるのです。

またこの安値のせいで中距離高速バスも安値を強いられているのです。安値を追求しすぎてまた事故を起こすようでは取り返しがつきません。はっきり言って青春18きっぷの安値はいい迷惑です。青春18きっぷは一刻も早く値上げすべきです

問題点2 JR四国・JR北海道の赤字補てんをする余裕がなくなった

青春18きっぷは1982年にJRの前身である日本国有鉄道が発売したことにさかのぼりますが、1987年の国鉄分割民営化後も発売を続けています。その目的の1つは収益をJR四国やJR九州、JR北海道など旅客収入だけでは赤字を賄いきれない3社への補てん目的とする説があります。

まあ2019年度まではJR東日本・JR東海・JR西日本の3社は国鉄分割民営化による設立以来32年連続黒字だったので、たとえ青春18きっぷを発売して涙金しか入ってこなかったとしても良かったわけです。

しかし2020年から旅客需要が大幅に落ち込んだことから3社とも赤字に転落、JR東海こそ2020年10月~12月の3か月間単体はなんとか黒字になりましたがJR東日本・JR西日本は当分の間黒字化する見通しが立っていないためみどりの窓口などのサービスを大幅縮小するに至っているほか、JR西日本は普通運賃の値上げも検討し始めているのです。人的サービスの縮小だけならまだしも青春18きっぷのような観光特化きっぷのせいで日頃の生活に使う列車の運賃が値上げすればたまったものではありません

まあ青春18きっぷが赤字補てんをしているにもかかわらずJR北海道は2019年10月1日に運賃値上げを行いJR四国も近々運賃値上げを申請するとしているので補てんそのものが足りないから発売すべきだという人もいるでしょうが、だったら前節で述べたように青春18きっぷを値上げして収入を増やすべきなのです。値上げしたらJR四国・JR北海道を含め全国のJRで発売している2,600円~3,000円程度の1日乗車券類も軒並み値上げすることができ増収が見込めることから、普通運賃の値上げを抑えることができるかもしれません。青春18きっぷの値上げは非常に効果的なのです。




問題点3 青春18きっぷを使えば使うほど貧乏になりやすい

先述したように、青春18きっぷは普通列車(快速・新快速含む)でしか利用できません。このためより早く到達することのできる新幹線や特急列車は一切使えません。これにより東京~新大阪間は東海道新幹線を使えば2時間30分で到達できるところ、青春18きっぷを使うと8時間30分もかかるのです。

この6時間にいったいどれだけ働いて稼ぐことができるでしょうか?またその時は働けないとしてもその6時間分休めば次の仕事日にどれだけ効率よく仕事ができ、正社員であればどれだけ昇進に近づけることができるでしょうか。

一言でいうと時は金なり。普通列車でチンタラ行くより新幹線で飛ばした方が収入は増えます。実のことろ、青春18きっぷを使った方がお金を失いやすいのではないかと

もっとも金銭が多いことだけが幸せではありませんので、全駅下車をしたいなど10年に1度しか達成者が出ないような願望を青春18きっぷで叶えたいというのであればまだわかります。でもそれであればクラウドファンディングでお金を集めろと思いますし、そのほか大勢は青春18きっぷがなくたって実は困らない人たちなのです

ただ、青春18きっぷが安すぎるせいで目先の旅費カットだけを気にして将来の増収を考えられない先見の明がない人に何を言い聞かしても聴きやしません。このような人たちを金銭的により豊かにするには青春18きっぷに年齢制限を設け、いい年した大人に買わせなくするほか手立てはないのです。青春18きっぷの値上げ・年齢制限は日本社会全体を良くする可能性が極めて高いのです。そんなリスクまで背負っているにもかかわらず放置する理由がわかりません。

このほかお盆や年末年始の新幹線の混雑を緩和する目的もあるという人もいます。確かに2005年頃までは東海道新幹線を中心にそれも正しかったのですが、15年以上たった2021年現在では「のぞみ」の本数は多客期は毎時8本から毎時12本に1.5倍に増えています。もし旅客需要が完全に回復しても在来線に回ってもらうほどの混雑はしようがないのです。

余談ですが、大学生になってから運転免許を取りたい場合は合宿免許より通学をお勧めします。1日2~3時限程度しか運転教習ができないため、合宿免許ではヒマ持て余すだけになりますし、通いならすぐバイトを入れることができ免許取得費用の一部を回収できますから。


結び

青春18きっぷは格安移動に適したきっぷであることに間違いはありません。

それゆえ青春18きっぷには多くの問題点があり、社会経済上良くないですし安全をも脅かし得るのです。今すぐに値上げや25歳以下のみの利用とするなど年齢制限を設けて縮小すべきですし、ゆくゆくは廃止すべきです。

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