JR東日本・JR東海・JR西日本・JR九州・JR四国・JR九州・JR北海道の6社は2024年10月24日、プレスリリースにて2024年12月~2025年1月に利用可能な青春18きっぷについて公表した。今回はこれについて見ていく。
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2024年冬発売分より大幅制度変更へ!
今回の2024年12月発売分の青春18きっぷより、利用条件が大きく変わることとなった。
今回の発売条件は、
- 発売日:2024年11月26日~2025年1月8日 利用開始当日発売あり
- 利用可能期間:2024年12月10日~2025年1月10日のうち連続する3日間または5日間
- 発売場所:JR各駅の指定席券売機・みどりの券売機など
- 利用可能エリア:全国のJR普通列車(新快速・快速含む)の普通車自由席
- 発売額:連続3日券 10,000円、連続5日券 12,050円
となっている。
今回はこれについて見ていく。
青春18きっぷ、自動改札対応に!
今回の2024年冬JR6社青春18きっぷ制度改正では、自動改札が利用できるようになる。
青春18きっぷは1982年3月1日の青春18のびのびきっぷの発売開始から改札は手動でしか対応していなかった。それもそのはず、当時は国鉄に自動改札なんてものがなかったので対応できるはずがなかったのだ。
が1990年ごろからJR東日本やJR西日本が自動改札を順次導入、2000年ごろまでに東京・名古屋・大阪の主要都市圏は自動改札対応に、2015年ごろまでに多くの都市圏で自動改札を導入している。
にもかかわらず青春18きっぷは依然自動改札非対応で改札に手間がかかっていた。
今回の青春18きっぷ制度改正では自動改札に対応することで係員の業務負担節減を図る。
この自動改札機対応に伴い120mm券から85mm券に変更、発券にかかるきっぷの大きさが小さくなることで発券コストを抑えている。
また券面の「旅客鉄道会社全線」の記載が消え、「普通列車乗車券」に変更している。
青春18きっぷ、日本全国で終電まで利用可能に!
また今回の2024年冬JR6社青春18きっぷ制度改正では、日本全国で24時またぎの最終列車まで利用できるようになる。
これまで青春18きっぷは原則24時を過ぎた次の駅まで有効で、例外的に東京電車特定区間内と大阪電車特定区間内でのみ終電まで有効であった。これは夜行快速列車を運転していた名残で、どこかで日付を切らないと1回分で無限に利用できてしまうことを阻止するためである。
が、2025年4月1日JR西日本運賃改定で大阪電車特定区間が拡大し電車特定区間を終電対応エリアとすることに制度の不十分さが生じることとなった。また夜行快速列車が2021年までに全廃した今、夜行列車を考慮して制度条件を考慮する必要はなくなった。
このため今回の青春18きっぷ制度変更で日本全国で最終列車まで利用できるように変更した。これで東海道線最終小田原行きや高崎線最終高崎行きや籠原行き、宇都宮線最終宇都宮行きや小金井行き、常磐線最終勝田行きや水戸行き、JR神戸線新快速最終姫路行きやJR京都線新快速最終野洲行き、瀬戸大橋線快速マリンライナー最終高松行きも同じ有効日の青春18きっぷで利用できる。これは大きな改善と言えるだろう。
青春18きっぷ、選択5回券廃止で連続3日券と連続5日券の2種類に再編へ!
そして今回の2024年冬JR6社青春18きっぷ制度改正一番の目玉が、有効期間の変更である。
元来青春18きっぷは期間内どの日でも使ってよかった選択5回券であった。が今回の制度改定で青春18きっぷを自動改札対応とするため、連続3日券と連続5日券に再編したのである。
従来の選択5日券は12,050円での発売であったが、連続5日券は同額の12,050円、連続3日券は10,000円での発売となる。
かつて鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷが選択3日券を秋に発売していたが、2012年に秋の乗り放題パスとして連続3日券に変更、2024年現在7,850円でこども半額としている。これにならって連続券としたのだろう。
なお青春18きっぷが連続3日券10,000円に値上げしたことから、2025年以降の秋の乗り放題パスも10,000円に値上げしてもおかしくはない。
これにより青春18きっぷの1回ごとバラ利用が不可能になった。
また連続5日券は1日当たり2,410円のままだが、連続3日券は1日当たり3,334円と約38.3%値上げしている。また連続5日券も1日使わなければ1日当たりの運賃が上がるし、連続3日券も1日目往路、3日目帰路で4,820円相当だったものが連続3日券1万円に変更するとなると青春18きっぷが実質値上げしたと言っても過言ではないだろう。
北海道新幹線オプション券新青森発着に拡大で値上げへ!
また今回の2024年冬JR6社青春18きっぷ制度改正では、北海道新幹線オプション券の内容も変更している。
これまでは奥津軽いまべつ~北海道新幹線~木古内~道南いさりび鉄道~五稜郭間が有効だったが、今回の制度改正により新青森~北海道新幹線~木古内~道南いさりび鉄道~五稜郭間に変更している。通過利用のみのため奥津軽いまべつでの下車はできない。これに合わせ2,490円から4,500円に大きく値上げしている。
これはバス代行となっている2024年5月23日に津軽線蟹田~三厩間の廃止を沿線自治体が受け入れたことで廃止内定、北海道新幹線奥津軽いまべつ駅に接続するJR線がなくなることが内定したためである。このため北海道新幹線が利用できる本州側の駅を奥津軽いまべつから新青森に変更、あわせて大きく値上げした。
なお北海道新幹線オプション券も北海道新幹線新青森駅・木古内駅の自動改札に対応し青春18きっぷ本券と2枚投入で利用できる。
最大の目的は1万円払えないやつは旅行するな!
では今回の2024年12月青春18きっぷ制度改定の最大の目的は何だろうか。
青春18きっぷは2024年夏利用分まで選択5回分12,050円で発売していた。が5回分すべてを使いきれない人もいるので金券ショップやフリマサイトなどで売買され、1回あたり3,000円~3,500円程度で利用できるようになっていた。しかも転売目的で偽造券が出回るほどで(おそらくどこかのJRまたは旅行会社窓口の従業員が発券している)、手動改札では判別がつきにくかった。
またどの界隈でも安ければ安いほど民度の低い連中が集まってくるのである。実際青春18きっぷ利用者は秋の乗り放題パスと比べても民度が低い。
そこで連続券とすることで有効期間を短くすることで金券ショップやフリマサイトで転売しにくくした。
また、連続3日券は秋の乗り放題パスのような7,850円や1日あたり3,000円として9,000円で発売してもよかったはずである。が、今回の価格設定を見るに1万円払わないと青春18きっぷを利用できないようにしたのである。
つまりJRはたかが1回の旅行で1万円払えなやつは旅行するなと言いたいのだ。
そして青春18きっぷのお得度が減った今、JRが利用してほしいのは新幹線である。新幹線を使えば早く楽に移動できるし利用者にとっても移動時間が減る分働いて稼ぐことができるのでかえって青春18きっぷより安く済んたりする。東海道新幹線ですら満席で乗れないなんてことはよほどでなければ亡くなったので、JR各社としては新幹線を積極的に利用してほしいのだろう。
5日連続休暇がとれ体力のある学生向けの連続5日券設定
また今回連続3日券と連続5日券の2種類の設定となっている。
連続3日券は3連休があれば社会人でも使えるだろうが、連続5日券を社会人で使うのはほぼ不可能である。また5日間連続で休める高齢者も体力の問題で5日連続するのは難しい。
そう考えると連続5日券は長期休暇が取れやすく体力のある学生向けと言えるだろう。
まあ旅行での主要駅間の移動時間は3時間以内が快適ですから、新幹線乗ってしまった方がいいとは思いますけどね。
青春18きっぷ制度変更がもたらす多くのメリット
では青春18きっぷがもたらす多くのメリットは何だろうか。
まずJR内では、地域限定フリーきっぷの売り上げを伸ばすことができるほか、値上げすることができる。多くの地域で土休日を中心に地域限定のフリーkippu
を2,500円~3,000円程度で発売しているが、青春18きっぷのバラ使用ができなくなったために5,000円程度にまで値上げすることができる。
また連続2日利用で別途特急券を購入すればエリア内の新幹線や在来線特急列車も利用できるJR東日本週末パス8,880円やJR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ8,620円の方が安いし使い勝手がいい。この価格であれば適正価格相当にまで調整しているので維持可能な乗り放題きっぷとして存続するだろう。
というか連続日数券となるとJR東日本・JR北海道管内では連続7日間有効の北海道&東日本パス11,330円の方が有効期間が長くて安くつく。しかもIGRいわて銀河鉄道や青い森鉄道も利用できるので盛岡~八戸~青森間も利用することができる。また北海道新幹線新青森~新函館北斗間は新幹線特定特急券4,000円を買えば利用できるので青春18きっぷ北海道新幹線オプション券より安くつく。そもそも北海道新幹線新青森~新函館北斗間のえきねっとお先にトクだ値14は4,500円なのでそれと同額の青春18きっぷ北海道新幹線オプション券がお買い得とは全く思わない。
また、在来線普通列車とほぼ同じ長距離高速バスも値上げが容易になる。国土交通省では安全を脅かすとしてツアーバスを含む高速バスについて最低運賃を定めているが、手数料を引くなどして実質順守できていない。つまり安値ゆえにバス会社に安全を脅かされているのだ。
が、青春18きっぷが1回あたりバラ利用ができなくなることで高速バスの値上げが可能になる。これにより安全に必要な整備ができるようになるほか、人件費を上げることで雇用をつなぎ留めることができ維持可能となる。
また青春18きっぷの利用者が減れば青春18きっぷ利用が多かった普通列車を減便できる。
つまり青春18きっぷの値上げ業界にとっていいことばかりなのだ!
このあたりのメリットは以下の記事にまとめているのでそちらを参照されたい。

青春18きっぷは今後廃止するのか
今回青春18きっぷ制度の大きな変更があったわけだが、今後どうなるのか。
今回の青春18きっぷの制度改正で実質廃止になったと嘆いている人は当会鉄道時刻表ニュースの言ったとおりかなったと認めることですからそれはそれとして歓迎する。が、一応青春18きっぷの名称自体は残っているので今後青春18きっぷがどうなるのか見ていく。
まず、今回の自動改札機対応に伴い早々に廃止するとは思えない。
ただかつて周遊券をリニューアルし周遊きっぷに制度変更、その後廃止したこともある。そう考えると今後廃止になってもおかしくはない。
JR旅客6社から見れば、連続5日券を売るより期間内毎週末に連続3日券を売る方が効率が良かったりする。このため先に連続5日券が廃止、当分の間1万円ちょうどの連続日券がのみの発売となるのではないか。
今回の青春18きっぷの制度変更をきっかけに、ビンボー人は選挙と闇バイト以外ではぜんせん意見を受け入れてもらえないというのを知ってくれるとうれしいですね。意見を通したいならまずカネを稼ぎ、カネになることが何かをわかってからカネになることを言ってくださいね。お金を稼げない人の話なんて会社は聞きたくありませんから。
結び
今回の2024年冬発売分からの青春18きっぷ制度改定では、実質値上げを図ることで各地域内で発売しているフリーきっぷの発売を促進しつつ、高速バスの値上げも図ることができるようになり安全性が増すこととなった。
今後JR旅客6社が青春18きっぷを残すのか、それとも廃止するのか、見守ってゆきたい。
青春18きっぷ制度変更に伴う普通列車減便ダイヤ改正予測まとめはこちら!


関連資料 – 「青春18きっぷ」「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売について – JR東日本
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