JR東日本・JR東海・JR西日本・JR九州は2025年9月19日、プレスリリースにて2027年度までに各ネット予約サービスを連携し移動を快適にするようシステム改修を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
JRネット予約サービス4つが連携へ!
今回のJR4社ネット予約サービス相互連携では、2028年3月までにJR4社ネット予約サービスを相互連携できるようにする。
日本人のみならず訪日外国人インバウンド向けに見ても同じShinkansenなのに路線によって予約の仕方が全然違うのは不都合ほかならない。このためシステムは連携すべきである。
今回の連携予約対象はJR東日本えきねっと、JR東海スマートEX、JR西日本e5489、JR九州ネット予約の4つである。
これにより地域によって異なる予約サイトを利用しなくてはならなかったところ、同じWEBサイトまたはアプリから全国の新幹線のチケットを購入できるようになる見込みだ。
ただこれでシステムを移った場合、割引が多い各種早得商品は買えず通常商品しか買えない可能性はありそうだ。
新幹線在来線と運賃完全打ち切り別精算へ!
今回のプレスリリース記載の画面では、JR東日本予約サービスえきねっとからJR東海スマートEXのサービスにログインできるようになっている。またJR東海スマートEXの予約確認画面でJR東日本予約サービスで取得した予約内容を確認できるようになっている。
ただスマートEXは新幹線相互駅間でしか予約ができない、スマートEXの画面でJR東日本管内全駅を対象に予約内容を表示させるわけなかろう。
そうなると、JRネット予約サービスの相互連携は新幹線だけとなる可能性もあるし、せいぜい在来線特急までがせきのやまではないだろうか。
いやいやそうしたらこれまでのような新幹線と在来線を連絡する乗車券が買えないじゃないか。ご安心を。だって2028年にはきっぷのルール大変更で新幹線と在来線を連絡すると通しのきっぷはなくなるから。新幹線と在来線の運賃完全打ち切りでみどりの窓口縮小不満解消とネット移行になるから。
では在来線区間はどうかというと、JR東日本が開発しているICカードSuicaのGPS出入場記録システムをJR他5社に売りつけて全国対応させるのではないだろうか。そうすれば新幹線と在来線を完全別打ち切りにして東海道新幹線から東京都区内や横浜市内が廃止となり周辺の在来線を運営するJR東日本が減収となたっとしてもSuicaシステム利用料で回収することができる。
新幹線(や在来線特急)はネット予約、普通列車はICカードで完全にすみ分けることで完全に分けるのだろう。
まあJR東海はJR予約サービスの統合を検討するほど意気揚々としている。おそらくJR東海は新幹線のことしか目がないと思われるのだが、その後のJR東日本ネット予約えきねっとのシステム改善を見るにどうやらJR東日本管内である東北上越北陸新幹線およびJR北海道管内の北海道新幹線の予約システムをJR東日本が構築したものからJR東海が構築したスマートEX方式にのせかえるようだ。あくまで看板はえきねっとのままとなっているが、内部システムを経験値が多くシステムが簡素で買いやすいし使いやすいJR東海スマートEX方式とすることで新幹線ネット予約サービスのシステム同一化を図る見込みのようだ。
新幹線も路線ごとに打ち切りで磁気きっぷ廃止が目的か!
また今回の2028年3月JR旅客営業規則改定では、新幹線ごとに運賃を打ち切り可能性が高い。
そもそも新幹線も東海道山陽新幹線をのぞきすべて路線ごとの精算とすれば各社ごとに収益が回るし旅客もわかりやすい。山陽九州新幹線直通列車や東北北海道新幹線直通列車だけ1列車扱いなので座席指定料金分を調整しておけばいいのだ。つまり新幹線をそれぞれ別に予約できなくなったとしても問題がないのである。
まあ直通列車のある山陽九州新幹線や東北北海道新幹線は現状通りの価格を適用することで大幅値上げを回避できるかもしれないが、東京をまたいで新幹線を乗り継ぐ分には完全に別列車なので新幹線特急料金はすでに打ち切り計算で割高になっているし運賃も打ち切ってもおかしくない。
またこの運賃打ち切りによりJR旅客ネット予約連携で磁気きっぷである必要がなくなることからspan class=”bold-red”>今回のJR各社ネット予約サービスの拡充化により新幹線できっぷを廃止する可能性が高い。
まあ新幹線は宿泊セットなどの個人旅行商品もあるほか、修学旅行を含む団体旅行のことも考えないといけない。団体旅行であれば専用の有人改札から新幹線改札を出入りさせて在来線普通列車は個人のICカードで出入りさせれば済むだけの話だし、個人旅行商品であればJR東海ツアーズのEX旅パックのようにICカードに紐づけるか、店舗型旅行代理店であれば契約乗車票を大阪関西万博のようなQRコードを郵便か電子メールで送付すれば良いのではないか。
なお当たり前だが新幹線の乗車駅と降車駅に応じて新幹線チケットを発券することになるため、新幹線では当然同一乗車券再入場はできなくなるし乗車券有効期間も乗車当日1日限りとなる。
磁気きっぷ廃止で不正利用と転売屋撲滅が目的か!
ではなぜJR4社ネット予約連携で磁気きっぷの廃止まで見据えているのだろうか。
近年では新幹線回数券が廃止となり格安チケット屋やきっぷ代鋼販売サービスによるクレジットカード不正利用によるきっぷ取得が多発している。
これをなくすには売りやすい形であるきっぷを廃止しネット予約によるICカードやQRコード利用とするのが一番である。反社会勢力ともつながっているとも言われている格安チケット屋(なぜか中華系が多い)や謎のきっぷ代行販売サービスを撲滅したいのだろう。
結び
今回のJR4社ネット予約サービス相互連携では、2028年3月までにJR4社ネット予約サービスを相互連携できるようにする。
また合わせて2028年3月をめどに新幹線と在来線で運賃完全打ち切り化を図る見込みのほか、新幹線も東海道山陽新幹線を除きすべて新幹線ごとに運賃・料金打ち切りとなる見込みだ。
今後JR4社ネット予約サービスで各新幹線や在来線特急をどのように扱っていくのか、見守ってゆきたい。
関連情報:JR4社のネット予約サービス間の連携による利便性向上に向けた取組み – JR東日本
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