国土交通省総合政策局情報政策課では、毎年3月末までに旅客地域流動調査を公表している。
2019年3月に公表されたのは2017年度分(つまり公表当時の前年度分)となっている。少なくとも2020年に入らなければ2018年度分の旅客地域流動調査は公表されません。このことから2019年内はこのデータが最新のものとなる。
この旅客地域流動調査の府県相互間輸送人員表のデータを用い、2019年現在公表されている中で最新の鉄道と航空のシェア比率を比較していく。
注釈
東京都市圏:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県
大阪都市圏:大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県の2府3県
名古屋都市圏:愛知県、岐阜県、三重県の3県
鉄道(新幹線)利用比率の目安
- 100.0%:もはや航空機が撤退してしまっている。高速バスを考えるのも一つの手?
- 75.0~99.9%:鉄道(新幹線)がかなり優勢。鉄道(新幹線)で旅行した方が良い。
- 50.0%~75.0%:鉄道(新幹線)がやや優勢。空港至近地など場所によっては航空機を利用した方がよいこともあるが、鉄道(新幹線)を使っている人が多いので鉄道(新幹線)での移動がおすすめ。
- 25.0%~50.0%:航空機がやや優勢。空港から遠いところでは鉄道利用の方が便利なこともしばしば。
- 0.0%~25.0%:航空機がかなり優勢。航空機で旅行した方が良い。
新幹線最短所要時間:新幹線で直通で行ける場合、及び在来線特急利用でもデータが公表されている場合のみ記載。
なお、見やすいようにグラフを用意しましたが、ザックリ作成したので書体がバラバラだったり字が切れていたりします。鉄道利用率は表にも掲載しておりますので、併せてごらんください。
ちなみに私は普通席でも航空機より3割以上座席が広くて日本航空クラスJ並みの空間をもつ新幹線及び航空機より2割以上広い在来線特急にできれば乗りたいので、鉄道利用比率25%以上であれば鉄道を使用するようにしています。
なお、元データは官公庁の資料なのでe-statより誰でも閲覧することができますが、以下の表はそのデータを加工したものですので、著作権は時刻表の達人に既存します。同様の表を作成する場合は各自でデータを取得して計算してください(なお既存の各社データ集を更新目的ですでに使用している場合には、使用の制限を行うものでは一切ありません)。
また東京都市圏や大阪都市圏の定義の違いにより同じ統計表から計算したものでも数値に違いがあることがあります。その場合は双方とも誤植ではありませんので、注釈を確認した上で各自で判断してください。
東京都市圏発着
東京都市圏から東北・北海道方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
東京都市圏~福島県 | 100.0% | 1時間21分 |
東京都市圏~宮城県 | 100.0% | 1時間30分 |
東京都市圏~岩手県 | 100.0% | 2時間10分 |
東京都市圏~山形県 | 86.5% | 2時間26分 |
東京都市圏~青森県 | 79.0% | 2時間59分 |
東京都市圏~秋田県 | 59.3% | 3時間37分 |
東京都市圏~道南(函館) | 25.7% | 4時間2分 |
東京都市圏~道央(札幌) | 1.3% | |
東京都市圏~道北(旭川) | 0.2% | |
東京都市圏~道東 | 0.1% |
※東京~新函館北斗間の所要時間は、2019年3月16日ダイヤ改正で4分短縮し、3時間58分となりました。このデータは2017年度のものですので、所要時間は当時の4時間2分と記載しています。
東京都市圏から甲信越・北陸方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
東京都市圏~新潟県 | 100.0% | 1時間37分 |
東京都市圏~長野県 | 100.0% | 1時間20分 |
東京都市圏~富山県 | 89.1% | 2時間8分 |
東京都市圏~石川県 | 73.9% | 2時間28分 |
東京都市圏~福井県 | 100.0% | |
東京都市圏~石川県・福井県 | 78.0% |
※福井県に旅客機の発着する空港がないことから、石川県と福井県を合算したものも併記しました。
東京都市圏から東海道・山陽・四国方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
東京都市圏~静岡県 | 100.0% | 57分 |
東京都市圏~名古屋都市圏 | 100.0% | 1時間34分 |
東京都市圏~大阪都市圏 | 83.7% | 2時間22分 |
東京都市圏~和歌山県 | 76.4% | |
東京都市圏~岡山県 | 69.6% | 3時間9分 |
東京都市圏~広島県 | 65.0% | 3時間44分 |
東京都市圏~山口県 | 33.6% | 4時間19分 |
東京都市圏~鳥取県・島根県 | 12.4% | |
東京都市圏~香川県 | 23.7% | |
東京都市圏~愛媛県 | 10.4% | |
東京都市圏~高知県 | 4.6% | |
東京都市圏~福岡県 | 9.2% | 4時間46分 |
※徳島県発着は新神戸での新幹線と高速バスの乗り継ぎが主流となっており、鉄道とバスの連絡利用が統計表から判別できないため比較できないと判断し、掲載を見合わせています。
東京都市圏から九州方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
東京都市圏~福岡県 | 9.2% |
東京都市圏~大分県 | 4.9% |
東京都市圏~宮崎県 | 0.3% |
東京都市圏~佐賀県 | 6.5% |
東京都市圏~長崎県 | 2.7% |
東京都市圏~熊本県 | 3.3% |
東京都市圏~鹿児島県 | 1.6% |
大阪都市圏発着
大阪都市圏から東海道方面
※Excelの性能上なぜか範囲が調整できません。東京都市圏~東海道・山陽・四国方面に記載の通り、東京都市圏~大阪都市圏は鉄道(新幹線)の方が圧倒的に多いです。
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
大阪都市圏~名古屋都市圏 | 100.0% | 47分 |
大阪都市圏~静岡県 | 100.0% | |
大阪都市圏~長野県 | 99.5% | |
大阪都市圏~山梨県 | 100.0% | |
大阪都市圏~東京都市圏 | 83.7% | 2時間22分 |
大阪都市圏から北陸方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
鉄道(新幹線) 最短所要時間 |
大阪都市圏~福井県 | 100.0% | 1時間47分 |
大阪都市圏~石川県 | 100.0% | 2時間31分 |
大阪都市圏~富山県 | 100.0% | 3時間4分 |
大阪都市圏~新潟県 | 47.7% |
大阪都市圏から東北・北海道方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
大阪都市圏~福島県 | 58.2% |
大阪都市圏~宮城県 | 14.4% |
大阪都市圏~岩手県 | 42.9% |
大阪都市圏~山形県 | 37.8% |
大阪都市圏~青森県 | 20.7% |
大阪都市圏~秋田県 | 9.2% |
大阪都市圏~北海道 | 0.3% |
大阪都市圏から山陽・四国方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
鉄道(新幹線) 最短所要時間 |
大阪都市圏~岡山県 | 100.0% | 43分 |
大阪都市圏~広島県 | 100.0% | 1時間19分 |
大阪都市圏~山口県 | 100.0% | 1時間52分 |
大阪都市圏~鳥取県 | 100.0% | 2時間27分 |
大阪都市圏~島根県 | 65.0% | |
大阪都市圏~香川県 | 100.0% | 1時間54分 |
大阪都市圏~愛媛県 | 42.5% | 3時間34分 |
大阪都市圏~高知県 | 39.9% | 3時間24分 |
大阪都市圏~福岡県 | 87.0% | 2時間21分 |
大阪都市圏から九州方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
大阪都市圏~福岡県 | 87.0% | 2時間21分 |
大阪都市圏~大分県 | 67.0% | |
大阪都市圏~宮崎県 | 4.2% | |
大阪都市圏~佐賀県 | 100.0% | |
大阪都市圏~長崎県 | 29.9% | |
大阪都市圏~熊本県 | 62.4% | 2時間57分 |
大阪都市圏~鹿児島県 | 25.6% | 3時間41分 |
名古屋都市圏発着
名古屋都市圏から東海道方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
名古屋都市圏~静岡県 | 100.0% | 43分 |
名古屋都市圏~長野県 | 100.0% | |
名古屋都市圏~山梨県 | 100.0% | |
名古屋都市圏~東京都市圏 | 100.0% | 1時間34分 |
名古屋都市圏から北陸方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
名古屋都市圏~福井県 | 100.0% |
名古屋都市圏~石川県 | 100.0% |
名古屋都市圏~富山県 | 100.0% |
名古屋都市圏~新潟県 | 62.9% |
名古屋都市圏か東北・北海道方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
名古屋都市圏~福島県 | 100.0% |
名古屋都市圏~宮城県 | 56.6% |
名古屋都市圏~岩手県 | 38.8% |
名古屋都市圏~山形県 | 48.2% |
名古屋都市圏~青森県 | 29.6% |
名古屋都市圏~秋田県 | 23.7% |
名古屋都市圏~北海道 | 0.6% |
名古屋都市圏から近畿・山陽・四国方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
新幹線 最短所要時間 |
名古屋都市圏~大阪都市圏 | 100.0% | 47分 |
名古屋都市圏~和歌山県 | 100.0% | |
名古屋都市圏~岡山県 | 100.0% | 1時間34分 |
名古屋都市圏~広島県 | 100.0% | 2時間10分 |
名古屋都市圏~山口県 | 100.0% | 2時間42分 |
名古屋都市圏~鳥取県 | 100.0% | |
名古屋都市圏~島根県 | 37.3% | |
名古屋都市圏~香川県 | 100.0% | |
名古屋都市圏~愛媛県 | 41.2% | |
名古屋都市圏~高知県 | 27.2% | |
名古屋都市圏~福岡県 | 52.9% | 3時間12分 |
名古屋都市圏から九州方面
区間 | 鉄道(新幹線) 利用比率 |
名古屋都市圏~福岡県 | 52.9% |
名古屋都市圏~大分県 | 59.9% |
名古屋都市圏~宮崎県 | 3.1% |
名古屋都市圏~佐賀県 | 100.0% |
名古屋都市圏~長崎県 | 36.7% |
名古屋都市圏~熊本県 | 27.8% |
名古屋都市圏~鹿児島県 | 12.7% |
結び
如何でしたでしょうか。
新幹線などの列車と航空機が、区間によっていかに利用されているかが分かったかと思います。
旅行する際の移動手段として検討の材料としてみてはいかがでしょうか?
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