JR東海ツアーズは2025年4月1日、ぷらっとこだまに曜日別価格を導入したと公表した。今回はこれについて見ていく。
ぷらっとこだま曜日別価格導入へ！
今回の2025年4月1日JR東海ツアーズ価格改定では、東海道新幹線旅行商品ぷらっとこだま価格改定を図る。
今回の価格改定でぷらっとこだまは曜日別価格を導入する。A期間は月曜～木曜、B期間は金曜、C期間は土休日(ただし三連休以上を除く)、D期間は三日以上の連休(土日と祝日火曜およびその間の月曜平日の飛び石四連休などを含む)となっており、A期間が安くD期間が割高となっている。
なおゴールデンウィーク・お盆・年末年始の多客期は引き続き発売しない。
2025年3月31日以前と2024年4月1日以降のぷらっとこだま価格一覧は以下の通り。
| 区間 | ぷらっと旧価格 | ぷらっとA月曜～木曜 | ぷらっとB金曜 | ぷらっとC土休日 | ぷらっとD三連休以上 | |||||
| 普通 | グリーン | 普通 | グリーン | 普通 | グリーン | 普通 | グリーン | 普通 | グリーン | |
| 東京・品川 – 静岡 | 5,400 | 6,600 | 5,230 | 6,410 | 5,400 | 6,600 | 5,490 | 6,700 | 5,780 | 6,910 |
| 東京・品川 – 浜松 | 6,970 | 9,080 | 6,750 | 8,820 | 6,970 | 9,080 | 7,090 | 9,220 | 7,460 | 9,500 |
| 東京・品川 – 名古屋 | 8,810 | 9,720 | 8,710 | 9,610 | 8,990 | 9,860 | 9,130 | 9,990 | 10,300 | 11,020 |
| 東京・品川 – 京都 | 10,790 | 12,120 | 10,700 | 11,950 | 11,040 | 12,330 | 11,210 | 12,490 | 12,390 | 13,760 |
| 東京・品川 – 新大阪 | 11,210 | 12,470 | 11,110 | 12,360 | 11,460 | 12,700 | 11,640 | 12,850 | 12,860 | 14,150 |
| 新横浜 – 静岡 | 4,780 | 6,030 | 4,620 | 5,860 | 4,780 | 6,030 | 4,850 | 6,130 | 5,310 | 6,320 |
| 新横浜 – 浜松 | 6,610 | 8,750 | 6,400 | 8,500 | 6,610 | 8,750 | 6,720 | 8,880 | 7,080 | 9,160 |
| 新横浜 – 名古屋 | 8,290 | 9,280 | 8,200 | 9,180 | 8,470 | 9,430 | 8,600 | 9,550 | 9,700 | 10,530 |
| 新横浜 – 京都 | 10,290 | 11,620 | 10,220 | 11,610 | 10,540 | 11,910 | 10,700 | 12,070 | 11,830 | 13,290 |
| 新横浜 – 新大阪 | 10,960 | 12,260 | 10,870 | 12,160 | 11,210 | 12,470 | 11,390 | 12,640 | 12,580 | 13,920 |
| 静岡 – 名古屋 | 5,150 | 6,600 | 4,990 | 6,410 | 5,150 | 6,600 | 5,230 | 6,700 | 5,680 | 6,910 |
| 静岡 – 京都 | 8,290 | 9,800 | 8,200 | 9,680 | 8,470 | 9,950 | 8,600 | 10,090 | 9,520 | 10,850 |
| 静岡 – 新大阪 | 8,810 | 10,250 | 8,710 | 10,130 | 8,990 | 10,410 | 9,130 | 10,550 | 10,110 | 11,350 |
| 浜松 – 名古屋 | 4,040 | 5,540 | 3,910 | 5,380 | 4,040 | 5,540 | 4,100 | 5,630 | 4,450 | 5,800 |
| 浜松 – 京都 | 6,750 | 8,450 | 6,700 | 8,360 | 6,910 | 8,590 | 7,020 | 8,710 | 7,770 | 9,370 |
| 浜松 – 新大阪 | 7,270 | 8,910 | 7,200 | 8,800 | 7,430 | 9,050 | 7,550 | 9,170 | 8,360 | 9,870 |
| 名古屋 – 京都 | 4,410 | 6,030 | 4,450 | 6,020 | 4,580 | 6,200 | 4,650 | 6,290 | 5,300 | 6,810 |
| 名古屋 – 新大阪 | 4,990 | 6,660 | 5,000 | 6,570 | 5,160 | 6,770 | 5,240 | 6,870 | 5,970 | 7,430 |
月曜～木曜は原則100円程度値下げへ！
今回のぷらっとこだま価格改定では曜日別価格を導入する。
まずは月曜～木曜。多くの区間で100円程度の値下げとなっている。ただし名古屋 – 京都間の普通車は40円、名古屋 – 新大阪間の普通車は10円値上げとなっている。
金曜は原則100円～200円程度程度値上げも静岡・浜松発着は一部据え置きへ！
次に金曜日。土曜前泊組が金曜夕方に利用することから月曜～木曜より割高な設定としている。
たいてい月曜～木曜と比べ200円～300円程度値段を高く設定しており、価格改定前と比べ100円～200円値上げしている。
なお東京・品川・新横浜 – 静岡・浜松間および静岡・浜松 – 名古屋間は金曜価格を改定前価格と同額に設定している。
土休日は300円～500円値上げへ！
最後に土休日。
京都・新大阪発着は3週間程度前には売り切れてしまうことが多いし、名古屋発着も3日前程度に売り切れてしまうことから利用が高い。このため需要供給曲線的に値上げしても買ってもらえることから今回の価格改定による曜日別価格導入で全面的に値上げ、300円～500円程度値上げすることとなった。
ただここまでくると運転本数の多い最速達列車「のぞみ」普通車自由席との差額も東京 – 名古屋間で1,430円、東京 – 新大阪間で2,230円しかなく東京都区内や名古屋市内、大阪市内などの特定都区市内が使えないことを踏まえると1,000円～1,500円程度しかお得ではなくなってくるし、1泊2日となるともはやJR東海ツアーズの新幹線+宿泊パックのずらし旅の方が「のぞみ」が使えて直前の列車変更までできるのに安いということになる。そう考えると土休日に1時間～1時間20分余計にかかって列車変更もできないぷらっとこだま普通車を利用するメリットはもうほとんどないのだろう。
三連休以上の連休は最大1,680円の値上げでのぞみ普通車自由席より値段が高くなることも！
そして土休日以上に値上げしたのが三日以上の連休である。
今回のJR東海ツアーズぷらっとこだま価格改定で三日以上の連休(飛び石連休およびその中日の平日含む)では、東京 – 名古屋間で普通車指定席用で1,490円、グリーン車用で1,300円、東京 – 新大阪間で普通車指定席用で1,650円、グリーン車用で1,680円の大幅値上げとなった。
これによりただ運転本数の多い最速達列車「のぞみ」普通車自由席との差額も東京 – 名古屋間でたったの260円、東京 – 新大阪間で1,010円しかなく東京都区内や名古屋市内、大阪市内などの特定都区市内が使えないことを踏まえるとほぼ同額となってしまったし、1泊2日となるともはやJR東海ツアーズの新幹線+宿泊パックのずらし旅の方が「のぞみ」が使えて直前の列車変更までできるのに安いということになる。そう考えると土休日に1時間～1時間20分余計にかかって列車変更もできないぷらっとこだま普通車を利用するメリットはもうない。
むしろグリーン車用は全区間で普通車自由席利用より高くなることから普通車用満席時の救済としても使えなくなるほか、普通車用も名古屋 – 京都・新大阪間で普通車自由席をきっぷ利用より高くなるのである。もはや三連休にぷらっとこだまを利用する価値はない。大人しく運転本数が多く所要時間も短い「のぞみ」普通車自由席に乗るべきだろう。
ゴールデンウィーク・お盆・年末年始の多客期は引き続き発売中止！
ただ今回の価格改定でもぷらっとこだまのゴールデンウィーク・お盆・年末年始の多客期発売は復活しなかった。
この期間は東海道新幹線最速達列車「のぞみ」を全車指定席で運転することから、新幹線に乗るなら定価で乗れということなのだろう。
結び
今回の2025年4月1日JR東海ツアーズ価格改定では、ぷらっとこだまに曜日別価格を導入、月曜～木曜はおおむね値下げとする一方で金土休日はたいてい値上げし、三日以上の連休に至っては名古屋 – 京都・新大阪間では普通車自由席より割高にしグリーン車用が自由席より割高になるなどの大幅な値上げをすることとした。
東海道新幹線でエクスプレス予約や各種早得商品を値上げしている中、今後どのような価格設定をとっていくのか見守って行きたい。
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