東京メトロ・営団地下鉄運賃変遷

  5483回閲覧

東京メトロ及びその前身の営団地下鉄(帝都高速度交通営団)の運賃変遷について見ていく。

なお、各時期の運賃はJTB時刻表の会社線ページを、運賃改定日は東京メトロ公式サイトに掲載の各線建設史の情報を参照し作成した。

東京メトロ現行運賃

2019年10月1日施行の東京メトロ運賃表です。

対キロ区間制を採用しています。

表記は1円単位のIC運賃です。きっぷを使用した場合は10円単位で切り上げてください。

東京メトロ現行普通運賃

東京メトロ現行普通運賃
営業キロ(km)現行運賃
1~6168
7~11199
12~19242
20~27283
28~40314

単位:円

加算運賃:設定なし

特定運賃:千代田線北千住~綾瀬間 136円(JR東日本電車特定区間初乗り運賃と同額)


東京メトロ・営団地下鉄運賃変遷

相模鉄道の1945年以降の運賃変遷についてです。

1961年11月1日改定以降は対キロ区間制により運賃が設定されています。それ以前は建前上均一制でした(厳密には均一制末期は特殊運賃適用の実質区間制運賃でした)。

2014年4月1日以降の運賃表記は1円単位のIC運賃です。きっぷを使用した場合は10円単位で切り上げてください。

2019年10月1日以降の運賃は現在のIC運賃を基にした計算値です

以下の表は横スクロールできます。

東京メトロ・営団地下鉄普通運賃変遷

運賃均一制時代

以下の運賃は、銀座線及び丸ノ内線(池袋~新宿間)に適用されていました。

1959年3月15日に銀座線と丸ノ内線が赤坂見附で接続したことにより、両線を乗り継ぎが可能になりましたが、乗り継いでも同額の運賃で利用できました(なお当時の丸ノ内線銀座駅は銀座線銀座駅と別駅の西銀座駅であったため、乗継不可能であった)。

以下は1945年4月1日から1961年11月1日までの均一制時代の営団地下鉄の運賃です。

なお、当時は円の100分の1の単位として銭がありましたので、1948年7月15日改定までは小数点を付しているものもあります(例:0.3→30銭、1.5→1円50銭)。

営団地下鉄普通運賃変遷(均一制時代)
改定日1945/4/11946/2/11946/6/61947/3/11947/7/71947/12/271948/5/181948/7/151950/5/121954/1/201956/2/11960/4/10
全線均一0.20.30.50.61.523.5710152025

単位:円

ただ、均一運賃では新線開業に賄う資金を十分に確保できなかったため、荻窪線(現在の丸ノ内線新宿~荻窪・方南町間)及び日比谷線は別運賃とし、各線を跨ぐ場合には別運賃を設定しました。

荻窪線荻窪方面は開業当初から丸ノ内線と一体となったダイヤを組んでいますが、わざわざ丸ノ内線と別名称の荻窪線と名付けたのは、別路線として別運賃を設定したかったためのようです。

営団地下鉄普通運賃変遷(均一制末期)
区間設定日普通運賃
銀座線・丸ノ内線(池袋~新宿間)1960/4/1025
荻窪線(新宿~荻窪・方南町間)1961/2/820
日比谷線1961/3/2820
銀座線・丸ノ内線~荻窪線(新宿発着除く)1961/2/840
銀座線・丸ノ内線~日比谷線(上野発着除く)1961/3/2840
荻窪線~日比谷線(新宿発着及び上野発着除く)1961/3/2850

単位:円

運賃対キロ区間制時代

先述の荻窪線及び日比谷線に対して課した特殊運賃(実質区間制運賃)は特例措置として認めたもので、運輸省(現在の国土交通省)は次の運賃改定以降は均一制や実質区間制ではない不公平のないような新たな運賃制度を設定せよという通知がきます。

そこで営団地下鉄では関東私鉄の多くが導入していた対キロ制ではなく、独自の対キロ区間制運賃を世界で初めて発明、導入しました

この対キロ区間制運賃は今日ではJR旅客3社(東日本、東海、西日本)を除く全国の多くの路線で適用されているほか、アジア各国の地下鉄・都市鉄道でも採用されています。

なお営団地下鉄の対キロ区間制運賃にも、運賃区界により以下の3つに分類することができます。

  • 第1期(1961年11月1日~1972年7月30日):初乗り4kmまで、その後5km毎に10円加算
  • 第2期(1972年8月1日~1982年1月27日):初乗り3kmまで、その後4km毎に1区上がる(1972年8月1日~1977年5月5日は1区ごとに10円、1977年11月1日~1982年1月27日までは1区当たり20円加算。1977年5月6日~1977年10月31日までは移行期として1977年5月5日までの普通運賃の1.5倍を上限に設定)
  • 第3期(1984年11月1日~):運賃制度を一新し5区制に(1982年1月28日~1984年10月31日までは移行期)
  • 営団地下鉄・東京メトロ普通運賃変遷(対キロ区間制時代)
    改定日
    営業キロ(km)
    1961/11/11963/2/281966/1/201972/8/11974/10/11977/5/61977/11/11982/1/281984/11/11989/4/1
    消費税導入
    1990/11/11995/9/11997/4/1
    消費税率改定
    2014/4/1
    消費税率改定
    2019/10/1
    消費税率改定
    改定日
    営業キロ(km)
    1~3202030406080801001201201401601601651681~3
    420203050701001001001201201401601601651684
    5~630304050701001001201201201401601601651685~6
    730304050701001001201401501601801901951997
    8~930304060801201201201401501601801901951998~9
    10~11404050608012012012014015016018019019519910~11
    12~14404050709014014016017018019022023023724212~14
    15505060709014014016017018019022023023724215
    16~195050608010015016016017018019022023023724216~19
    20~236060709011017018020021022023026027027828320~23
    2460607010012018020020021022023026027027828324
    25~2760708010012018020020021022023026027027828325~27
    28~3111013020022024026027028029030030831428~31
    32~3512014021024024026027028029030030831432~35
    36~4013015023026026026027028029030030831436~40

    単位:円

    加算運賃:設定なし

    東京メトロ・営団地下鉄特定運賃変遷

    東京メトロ及び前身となる営団地下鉄の特定運賃は2種類あります。

    1つは千代田線北千住~綾瀬間にかけられていた運賃です。千代田線開業前は国鉄常磐線だったため、その名残として国鉄及び常磐線を継承したJR東日本の電車特定区間の初乗り運賃が適用されています。また北千住から千代田線を経由して常磐緩行線亀有・金町・我孫子方面を利用する際も全線で国鉄及びJR東日本の運賃が適用されています。

    但し1979年5月20日~1982年1月27日までは営団地下鉄初乗り80円だったのに対し国鉄の初乗りが100円だったこと、1981年4月20日~1984年11月1日までは営団地下鉄初乗り100円だったのに対し国鉄の初乗りが110円(1982年4月20日から120円に値上げ)だったことから、この時期は運賃の安い営団地下鉄の運賃が適用されていました。

    もう1つは、東西線に対しても特定運賃を適用していました。特定運賃は高田馬場~九段下間開業時のみにしか適用されず、飛び地路線であったため独自に設定することができました。しかしじきに延伸し他の営団地下鉄線と接続することは目に見えていたので、設定から1年少々経った1966年1月20日に普通運賃に統合されて消滅しています。

    営団地下鉄東西線特定運賃変遷
    改定日
    営業キロ(km)
    1964/12/231966/1/20
    1~32030
    43030
    53040
    備考設定統合

    コメント

    タイトルとURLをコピーしました