神戸電鉄は2024年10月22日、プレスリリースにて2025年1月に運賃改定を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
全区間値上げへ!
今回の2025年1月19日神戸電鉄運賃改定では、運賃値上げを図る。
神戸電鉄は競合鉄道路線はなかったが、神姫バスが粟生線沿線へ直通路線バスを大量開設し大きく旅客が減ったので最大5両から4両に減車、ワンマン化を図っても赤字なので地元自治体に援助要請を行うほどになってしまった。
また有馬線では2020年6月1日の北神線市営化に伴う運賃値下げにより、谷上~三宮間が550円から280円に大きく値下がり、有馬線沿線から神戸に行くにも神戸電鉄を乗りとおす湊川を経由せずに途中の谷上で対面乗り換えで行くようになってしまい湊川~谷上間で旅客が減ってしまった。
そこで神戸電鉄では運賃改定を図ることとした。詳細は以下の通り。
改定日 営業キロ(km) |
2023/4/1 | 2025/1/19 | 値上げ率 |
1~2 | 190 | 210 | 10.5% |
3~4 | 250 | 270 | 8.0% |
5~6 | 310 | 340 | 9.7% |
7~8 | 360 | 390 | 8.3% |
9~10 | 410 | 440 | 7.3% |
11~12 | 430 | 480 | 11.6% |
13~14 | 470 | 520 | 10.6% |
15~17 | 510 | 560 | 9.8% |
18~20 | 540 | 600 | 11.1% |
21~23 | 580 | 640 | 10.3% |
24~26 | 610 | 670 | 9.8% |
27~29 | 630 | 700 | 11.1% |
30~32 | 650 | 720 | 10.8% |
33~36 | 680 | 750 | 10.3% |
37~40 | 700 | 780 | 11.4% |
41~44 | 720 | 810 | 12.5% |
45~48 | 740 | 830 | 12.2% |
49~52 | 760 | 850 | 11.8% |
53~56 | 790 | 880 | 11.4% |
今回の運賃改定で普通運賃は9.145%、通勤定期は111.976%、通学定期は5.050%の値上げとなる。
神戸電鉄の初乗りは190円から210円に値上げし地下鉄並みとなるほか、最大で90円の値上げを図ることとした。
値上げと引き換えに鉄道駅バリアフリー料金制度廃止へ!
また今回の2025年1月19日神戸電鉄運賃改定では、鉄道駅バリアフリー料金制度を廃止する。
鉄道運賃は国土交通省への上限変更認可を受けないとできない。もっとも一部には上限認可を高くしておいてその中で安い運賃を設定している場合もあり、この場合は国土交通省の上限認可を受けた運賃まで届出の紙一枚でラクに値上げすることができる。が、ほとんどの鉄道運賃は上限認可運賃をそのまま運賃としているため値上げするには国土交通省の上限変更認可申請書類を提出し上限認可を受けなければならない。
が、JR東日本主導のもと2023年より届出だけで最大10円値上げ可能な鉄道駅バリアフリー料金制度を導入している。ただし鉄道駅バリアフリー料金制度は2020年以降に運賃変更上限認可申請を行っていない会社のみを対象としているらしい。どうやら国土交通省側で規制をかけているようだ。
神戸電鉄も2023年4月1日より鉄道駅バリアフリー料金10円加算を導入したが、今回の運賃上限認可申請とともに鉄道駅バリアフリー料金を廃止するようだ。どうやら鉄道駅バリアフリー料金制度は運賃上限変更を行う際に廃止するよう国土交通省側で規制しているようだ。
結び
今回の2025年1月19日神戸電鉄運賃改定では、運賃を値上げし初乗りは190円から210円に、最大90円の値上げを図ることとなった。
今後神戸電鉄でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。
関連資料 – 旅客運賃上限変更認可申請について – 神戸電鉄
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