東京モノレールは2023年3月17日、プレスリリースにて2024年3月に運賃を改定すると公表した( 鉄道旅客運賃の変更認可申請について )。今回はこれについて見ていく。
最大45円の値上げも京急競合区間で据え置きへ
今回の2024年3月東京モノレール運賃改定では、全区間にわたり運賃を値上げする。
初乗りはIC157円から177円に20円値上げする。遠距離になればなるほど値上げ額も上がっていくと思いきや、京急空港線と競合するモノレール浜松町~羽田空港間は492円から519円の値上げに27円の値上げに抑える。
具体的な運賃は以下の通り。
改定日 営業キロ(km) |
2019/10/1 消費税率改定 |
2024/3/1 | 値上げ率 |
---|---|---|---|
0.1~1.5 | 157 | 177 | 12.7% |
1.6~4.5 | 199 | 229 | 15.1% |
4.6~7.5 | 272 | 317 | 16.5% |
7.6~10.5 | 346 | 388 | 12.1% |
10.6~13.5 | 419 | 458 | 9.3% |
13.6~17.8 | 492 | 519 | 5.5% |
値上げ率が一番高いのは7.5kmまでの区間で、モノレール浜松町~大井競馬場間にあたる。一方で一番値上げ率が低いのは最遠区間の13.6km超の区間で、モノレール浜松町~羽田空港間があたる。おそらく京急空港線との競合も考えているのだろう。
これによりモノレール浜松町~羽田空港間はIC492円から519円に27円値上げするわけだが、近距離区間で運賃を値上げする2023年10月1日の京急電鉄運賃改定以降でもJR浜松町~京急羽田空港間は484円、都営浅草線大門~京急羽田空港間は491円で行くことができる。JR各駅から品川乗り換え京急利用と浜松町乗り換え東京モノレール利用で比べても、浜松町乗り換えで安くなる駅はほぼない。この最大の要因は2019年10月1日京急電鉄運賃改定時に羽田空港発着加算運賃を170円から50円に大幅に引き下げ消費税増税分を差し引いても100円程度の値下げを行ったためであるが、値上げ前ですら東京モノレールの方が高いのにそこからさらに値上げして勝ち目はあるのか?
結び
今回の2024年3月東京モノレール運賃改定では、全区間で運賃を値上げすることとなった。
一方で京急空港線に対して劣勢となっていることからモノレール浜松町~羽田空港間の運賃引き上げは抑えている。
今後東京モノレールでどのようなダイヤ改正や運賃政策をとるのか、見守ってゆきたい。
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