岡山電気軌道は2025年7月14日、プレスリリースにて2025年10月1日に運賃改定を行うと公表した。今回はこれについて見ていく。
36年ぶりの全線運賃値上げへ!
今回の2025年10月1日岡山電気軌道運賃改定では、2022年10月1日運賃改定以来約3年ぶりに運賃改定を図る。
前回の運賃改定では岡山駅前からの初乗り特別割引区間で100円から120円に値上げしたものの、全線運賃は140円のまま据え置いていた。が、今回の運賃改定では初乗り特別割引区間を廃止、全線一律160円とする。これにより特別割引区間では120円から160円に33.3%値上げするほか、そのほかの区間でも140円から160円に14.3%値上げする。
なお全線運賃の値上げは1989年10月1日岡山電気軌道運賃改定以来約36年ぶりとなる。
日本最安路面電車運賃を長崎に返上へ!
今回の2025年10月1日岡山電気軌道運賃改定では、日本最安路面電車運賃を長崎電気軌道に返上する。
日本最安路面電車は岡山電気軌道と長崎電気軌道で競っているが、長崎電気軌道が2021年10月1日運賃改定で全線一律130円から140円に値上げしたことで岡山電気軌道の全線140円と同額になったほか、岡山駅からの初乗りは当時100円であったことから区間によっては岡山電気軌道の方が安かったため、岡山電気軌道が日本最安路面電車と言える状態になっていた。その後2025年4月1日長崎電気軌道運賃改定で全線140円から150円に値上げしたことで岡山電気軌道が日本最安路面電車となっていた。
が、今回の岡山電気軌道運賃改定で全線運賃を140円から160円から値上げすることで、岡山電気軌道は約4年ぶりに日本最安路面電車運賃を長崎電気軌道に返上することとした。
なお今回の運賃改定により岡山電気軌道は全線160円となるが、これは東京都世田谷区を走る路面電車東急世田谷線と同額である。東京の鉄道はほかの地方と比べると安めのことが多いことを踏まえると岡山電気軌道は全線160円に値上げしても未だに安いと言えるだろう。
ただ2025年現在初乗り200円の路面電車が当たり前となっており函館市交通局に至っては初乗り250円にまで値上げしている中、路面電車で160円というのは安い方である。今後もどのように動くか注視したい。
結び
今回の2025年10月1日岡山電気軌道運賃改定では、全線均一160円に値上げすることとした。
今後岡山電気軌道でどのようなダイヤ改正を行うのか、見守ってゆきたい。
関連資料 – 軌道事業の旅客運賃上限変更認可申請について – 岡山電気軌道
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