割安なB特急料金廃止と乗継割引縮小へ JR西日本特急料金改定(2023年4月1日)

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割安なB特急料金廃止と乗継割引縮小へ JR西日本特急料金改定(2023年4月1日)

JR西日本は2022年9月2日、プレスリリースにて2023年4月1日に特急料金を改定し乗継割引を縮小すると公表した( 在来線特急料金の一部見直しについて )。今回はこれについて見ていく。

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B特急料金廃止へ

今回の2023年4月1日JR西日本特急料金改定では、B特急料金を管内全域で廃止し全区間A特急料金の適用となる。

過去に在来線特急のままB特急料金を取りやめた例として1992年3月14日のJR東海関西本線名古屋~河原田間および紀勢本線津~新宮間の指定解除(ほぼ特急「南紀」運転区間に相当)がある。

JR九州では管内全域に設定していたB特急料金を2022年4月1日料金改定でほぼA特急料金と同水準にまで引き上げたことを考えると、不自然なものではない。

このほか割安な特定料金区間の鳥取~出雲市間および米子~益田間の自由席特急料金は、100~150kmの場合1,320円から1,560円に、150km~200kmの場合は1,320円から1,800円にそれぞれ引き上げる。が、それぞれA特急料金区間の自由席の300円引きおよび400円引きであることを考えるとあくまで激変緩和措置であり、北陸新幹線が敦賀まで延伸しJR西日本管内で特急網が大きく変わる2024年3月にA特急料金自由席利用と同額にまで引き上げる可能性は十分ありそうだ。

また博多南線の特急料金を100円から130円に30円引き上げ、博多~博多南間は300円から330円となる。




山陽新幹線との乗継割引大幅縮小へ

今回の2023年4月JR西日本特急料金改定では、山陽本線岡山~新下関の各駅での在来線特急との乗継割引を廃止する。

そもそも乗継割引は新幹線と在来線列車を乗り継ぎ際に特急料金や急行料金、準急料金や座席指定料金を半額に値引くものである。設定当初は東京都内を除く全駅にて適用があったが、JR西日本管内では2011年3月12日の九州新幹線全通に合わせJR九州の在来線特急列車との乗継割引の設定を取りやめたほか、2015年3月14日に金沢まで延伸した北陸新幹線では金沢での乗継割引を新設した一方富山での北陸新幹線と高山本線特急「ひだ」の乗継割引は設定しなかった。

今回の料金改定では山陽新幹線岡山~新下関間の各駅で在来線列車と乗り継ぐ際の乗継割引を廃止することとなった。これにより山陽新幹線と特急「スーパーいなば」「やくも」「しおかぜ」「南風」「うずしお」「スーパーおき」を乗り継ぐ際に料金を引き上げる。

しかも同日山陽新幹線の「のぞみ」普通車指定席料金を引き上げるため、東京・名古屋・新大阪~岡山間にて普通車指定席を利用する際には110円の引き上げとなる。

逆を言えば、姫路で山陽新幹線と智頭急行線特急「スーパーはくと」を乗り継ぐ際には引き続き乗継割引が適用となる。

B特急料金区間ではA特急料金への区分変更に伴い十分な料金引き上げとなっているため乗継割引を維持したのだろう(とはいえB特急料金区間を1駅でも出ればA特急料金扱いなのだが)。

なおJR西日本では2024年3月に北陸新幹線の敦賀延伸を控えており大阪・名古屋方面へは敦賀で在来線特急に乗り換えることとなる。ただ敦賀発着の特急列車はA特急料金であることを考えると、増収策を図るために敦賀での乗継割引を設定しない可能性も十分考えられそうだ


結び

今回の2023年4月1日JR西日本特急料金改定では、JR西日本管内でB特急料金の設定を全て取りやめ料金をA特急料金へと引き上げることとなった。

今後JR西日本でどのような料金設定を行うのか、見守ってゆきたい。

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