京急電鉄は2023年5月10日、プレスリリースにて2023年10月1日運賃改定に合わせこどもIC運賃を75円に引き下げると公表した( 小児IC運賃を全区間75円均一とします )。今回はこれについて見ていく。
こどもIC運賃一律75円化へ!
今回の2023年10月1日京急電鉄運賃改定では、羽田空港発着を除きこどもIC運賃を全線一律75円とする。
日本では小田急電鉄や泉北高速鉄道がこどもIC運賃全線一律50円としているが、京急電鉄でもほぼ同内容ながらも75円でこどもIC運賃を一律とすることとなった。
なお京急電鉄ではこどもIC一律運賃50円とせず75円としたのは、初乗り3kmまでのおとなIC運賃150円の半額とするためである。このため初乗り3km以内ではこどもIC運賃が68円から75円に値上げしている。
逆を言えば3km超の区間ではこどもIC運賃は一律値下げとなっていることから、ある一定の子育て支援にはなっているようだ。
なお羽田空港発着の場合は加算運賃25円を合算するため、こどもIC運賃は100円となる。
品川~川崎~横浜間の親子利用でJRより京急の方が割安に!
また今回の2023年10月1日京急電鉄運賃改定後も、京急電鉄内で設定している割安な特定運賃を設定し続ける。
京急電鉄では並行するJR東日本東海道線と運賃面で競合するため、割安な特定運賃を敷いている。今回の運賃改定で品川~京急川崎間は232円から240円に、京急川崎~横浜間も232円から240円に、品川~横浜間は303円から313円に、それぞれ8円~10円引き上げる。同距離の普通運賃が30円程度値上げしていることを考えるとかなり値上げを抑えている。
もっともJR東日本東海道線は2023年3月18日より品川~川崎間および川崎~横浜間は230円、品川~横浜間は303円のため、京急電鉄の方が10円高い。そう、大人ならね。
ただ、先述したように今回の2023年10月1日京急電鉄運賃改定では、こどもIC運賃を一律75円とするのである。つまりJR東日本と競合する区間であってもこどもは一律75円で利用できるのである。
つまり大人3人(うち1人は大人運賃適用の中学生と想定)と小学生1人で移動したとしても、品川~川崎間や川崎~横浜間はJR東海道線利用なら4人で805円かかるところ京急なら795円と10円安くなるし、品川~横浜間にいたってはJR東海道線利用なら4人で1,060円かかるところ京急なら1,014円と46円安くなる。つまり大人運賃だけでみればJR東海道線の方が安いが、親子利用なら京急の方が安くなるのである。
もっともこどもを1人しか連れていないのでそこまで大きな運賃差になっていないが、こどもの人数が増えれば増えるほど京急のほうがさらにお得になる。
40km超の区間で値下げしたり、子育て支援策と思いきやちゃっかりJR東日本と競合している区間で親子利用で安くして集客するあたり、もう本当に策士と言えよう。
ただ、子連れ利用を増やすなら座れるように昼間に増発しようよ京浜急行。客を増やしたら列車も増やすのは需要供給バランス的に経営学の基本でしょう?JR東海道線は昼間15両編成が毎時6本なんだ、京急が特急と快特合わせて8両編成毎時6本では足りるはずがない。特急以上の昼間の12両化または8両のままなら毎時9本かは直ちに図ってほしいところだ。
結び
今回の2023年10月1日京急電鉄運賃改定では、こどもIC運賃を75円均一とすることによりどんなに遠距離利用でも安く済ませられるようになすほか、
コメント