広島電鉄は2022年9月6日、プレスリリースにて11月1日に運賃改定を行うと公表した( 共同経営計画の申請について )。今回はこれについて見ていく。
均一運賃区間拡大で220円に引き上げへ
今回の2022年11月1日広島電鉄運賃改定では、市内電車で運賃を値上げすることとなった。
広島市では行政政策として市中心部の公共交通機関の運賃同額化により混雑分散を図るとした。これにより2017年11月1日より広島市中心部のバス運賃が広電市内電車と同額の180円均一となった。
その後2019年10月1日の消費税率改定に伴う運賃改定で市内電車・バスともに180円から190円に引き上げたほか、2020年1月26日のまちのわループ運行開始に伴いバスの運賃均一エリアが拡大した。
今回の運賃改定では、路面電車およびバスの運賃均一エリアを路面電車運行エリア全域、つまりJR西日本山陽本線以南の太田川デルタ全域に拡大することとした。これにともない普通運賃を190円から220円に引き上げる。
ただしICカードPASPY利用時には最大10%に割引があるため、180円から200円への引き上げに抑えられる。
なお白島線は130円均一から160円に引き上げる。
宮島線は市内電車との乗り継ぎ利用は最低220円となるため、修大協創中高前以東の市内電車連絡運賃が220円に改定する。ただ宮島線内利用や佐伯区・廿日市市からの市内電車連絡利用は現行運賃のまま据え置くほか宮島線内は一切運賃改定をしないので初乗り140円のまま維持する。ただ周辺のバスは220円均一エリアとなっていることから、宮島線が相対的に安くなる。
なおJR西日本では2025年以降のほぼ全線での運賃改定を検討している。このことから山陽本線を含む広島県内のJR西日本線各線で運賃引き上げを行う可能性が高いことを考えると、宮島線も運賃を引き上げても良いのではないかとは思うが。
バス各社で運賃引き上げへ
今回の2022年11月1日広島市内バス各社運賃改定では、広島市中心部運賃均一区間の拡大に合わせ周辺のエリアでも値上げを図る。
バスの初乗り運賃は安佐南区や安佐北区などでは170円であるが、今回の運賃改定で運賃均一エリアを1区間でも入る場合は220円に引き上げる。
また広電バスなど広島交通では国土交通省に認可している運賃上限より安い特定運賃を敷いている区間があるが、今回の運賃改定で全ての特定運賃区間を廃止し普通運賃へと引き上げることとした。
安佐南区や安佐北区方面は可部線や芸備線よりも圧倒的に運行本数が多いバスの利用が多いが、このご時世で陰りも見えてきたようだ。
結び
今回の2022年11月1日広島電鉄および周辺のバス各社運賃改定では、市内均一運賃区間の拡大に伴い190円から220円への値上げを図ることとなった。
今後広島市内の交通機関でどのような拡充を図るのか、見守ってゆきたい。
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